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板垣宏征の「見えない・からだ学」 37

肩、首こりのエネルギーガイド

 肩こり、首こりって、いったいいつから悩まされるようになったんでしょうね?
 子どもの頃は、大人の言う「肩こり」という言語の意味なんて、想像もできなかった。生まれたときから生粋の肩こり持ちという赤ん坊はいないでしょうから、みなさん肩こりにまったく縁のなかった時期があったはず!なんです。

 じゃ、今、この両肩にのっかってお馴染みになっているものはいったい何なんでしょうか――――?

 ちょっと実験。自分のからだの「気」を動かしてみましょう。

 今すぐできますから、ぜひ、やって見て下さい。

 まず、立ちます。なるべくまっすぐ両足をそろえて。
 そして、両方の肩をグッと上げて、首をすぼめるようにしてみます。亀が甲羅に頚を引っ込めるような感じですね。できましたか? 
 そしたら、腕を前に「前に習え」の形でのばします。それで、手のひらを上に向けます。

 やってみたらわかるんですけど、こんな状態、息苦しくて長くはもちません。
 このときわかるのは、下半身の防御がガラ空きになることです。武道だったら簡単に足をはらわれてしまう。

 この状態では意識は首の辺りにあって、つまり気が上に上がっている状態になっています。
 試しに、近くに協力してくれる人がいたら、背後から腰の辺りを抱えてもらって、その状態のあなたを持ち上げてもらって見て下さい。
 予想よりもずいぶんあっけなく、スッとからだが持ち上がってしまいます。
 (体重の絶対量の問題で、なかなか持ち上がらない場合は、実験中止・・・涙涙涙)

 その人に、「この重さ、覚えといて」と言って、いったん下ろしてもらいましょう。
 そしてまた最初と同じようにして立つんですが、今度は意識的に肩の力をぬいて立ちます。両肩をストン下げるようにする。

 そして、さっき首の辺りにあった意識を、腰のあたりにおろしていきます。

 それで、ゆっくり前に腕を持ち上げて、また「前に習え」をします。今度はさっきと反対で、手のひらを下向きにする。手の甲が上に向くようにして下さい。

 先ほど抱えてもらった人に、もう一度、同じようにしてあなたを持ち上げてもらって下さい。すると、あら不思議。その人が意地悪でなければ、「ああ!こっちの方が重い」と言うはずです。

 できました? 
 この実験、腕と肩の使い方と意識の置き方で、単純なエネルギーガイドをしてみたんです。最初は気が上にあがって、次は下に下がりました。

 人にやってあげると、あなたも重さの違いを実感できます。
 もちろん、体重は一瞬のうちには変化しないわけですから、あくまで気の上げ下げによる主観的な変化です。でもこれ、明らかな違いを感じる人が多い。

 もう、おわかりかもしれませんが、デスクワークの多い仕事をしていると、無意識のうちに両肩があがってしまいます。つまり、「気」が上がっている状態になるんです。
 ふだんから頭脳労働が多い人は、これがクセづいてしまって、歩いていても肩が上がっています。こうなると、いつもセカセカ考え事をしながら歩いてしまうことになる。武道で足元をすくわれると言いましたが、まさに地に足がついていない状態になるのです。

 頭部とからだは図Aのように、8の字でエネルギーの交換が行なわれています。

図A

 首の部分で、左右が交差しますから、右脳が左半身を、左脳が右半身を支配するわけですね。正常な気の流れだと、頭部とからだでうまく気の循環が行なわれるのですが、肩があがって、気が頭部に集まると、こうなります。↓

図B

 なんか、あたまでっかちな宇宙人みたいですね。おかげで下半身にはエネルギーが足りなくなる。首こりって、実は、このようなイビツな気の流れを、是正しようとする働きなんだ! と言ったら、どうでしょう? 頭ばっかりに行くエネルギーをストップして堰きとめて、からだの方に跳ね返そうとしているのが、首こりの役割だとしたら! 

 こういうとちょっと怖いかも知れませけど、首こりがあるというのは、実際、頚動脈が微小血栓で詰まってしまっているんだそうです。気の流れが先導するので、血液とリンパ液の流れも、わざわざ血栓をつくってでも、首から下で跳ね返そうとするんです

 肩や首というのは、誰かにもんでもらうと、その時はたいへん気持ちがいいけれども、またすぐにもどってしまいますね。それがまさしく証拠なんです。もむのは対症療法であって根治にはならない。つまり、全身のエネルギー循環の問題を、首さんや肩さんが身を挺して代弁してくれているんですね。

 この首め!と、今まで憤りを感じて来たみなさん、なんだか「ああ、首さん、あなたも健気にがんばってくれているんだね」っていう気分になりませんか?

 首がこりやすい人かどうかは、呼吸の仕方を見ているとわかります。首をすぼめている格好では大きく息ができません。つまり呼吸が浅くなってしまうんです。腹式呼吸って言葉があるくらいなので、深い呼吸をする時は必ず「気」が首から下に、おなかの方まで下がっているのです。

 呼吸の浅いのは、気が上がっている証拠
 そんなとき、先の実験のように両肩をストンと下げると、ふーっと大きく息を吐くことができます。
 ため息って、肩をいからせながらはできないでしょ? 

 意識的に「気」をからだの方に下ろすのに、私はこの「ため息」療法をお奨めしています。

 昔、ホイットニー・ヒューストン主演の『ため息つかせて』って映画がありましたが、ため息は消極的なものばかりではない。あなたを元気にさせる、能動的なため息だって、あるはずなんです。肩こり、首こりのエネルギー是正のためなら、この際、ため息だって使ってしまいましょう。

 さあ、肩を下げて、ふーっと一息、ため息を。
 あんまり連発すると、周囲の人に嫌がられますから、それとなく、様子を伺いながらやって下さいね。毎日のため息の積み重ねが、きっと、首と肩へのいたわりになるはずです。

 人体の謎研究所&波動リーディングセンター 
  所長 板垣宏征
  http://www.nazoken.com/

 ※板垣宏征氏に質問のある方は、なんでも結構ですので下記にお寄せください。 okada@jmca.net
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