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板垣宏征の「見えない・からだ学」 22

症状編(6)「波動リーディング うつ病に挑む(1)」

 今、インターネット上での病気別の検索で、圧倒的に多いのが「うつ病」だそうです。

 ここ7〜8年でうつ病に悩む人が本当に多くなりました。いまや国民病と言っていいかも知れません。

 まずは下の表に目を通してみて下さい。

 これを読んで、あれっ?自分もうつ病なんじゃないか、と思う方も多いのではないでしょうか? 

 上の症状に「まったく該当しない!」と断言できる人はいないでしょう。誰だって思い当たるふしがある。

 でも、これが慢性化し、生活の大部分をおおうようになると、これはつらい。そして、それが「うつ病」ということになります。

 WHO(世界保健機構)の疫学調査によれば、うつ病の有病率は人口の3〜5%といわれています。現在、世界人口は64億人と言われていますから、少なく見積もっても1億9200万人。世界中に日本人より多い数の「うつ病」の方がいる、ということになるのです。

 それだけに、ある意味ではとても一般的な病気と言えるのが「うつ病」なんですが、深刻な状態になると、自殺企図に追い込まれてしまうのが、この病気のこわいところです。

 下のグラフをご覧下さい。

 日本はじつは、ここ7〜8年で先進諸国で1、2位を争う自殺大国になっています。

 厚生労働省の調べでは、年齢別死亡原因で、25歳から39歳までの第1位は自殺、40歳から54歳でも第1位のがんに続き、第2位に自殺が来ています。

 私がこの数字に最初に触れたときはびっくり仰天しました。交通事故死が年間1万人を切るようになったそうですが、その一方で、年間3万以上の方が自殺で亡くなっているというのです。

 毎日100人近くの方が自ら命を絶って亡くなっているというこの事実を、私たちはどう受け止めたらよいのでしょうか。

 今年は、戦後60年です。「戦後日本」を一人の人にたとえてみて、上のグラフと関連を考えてみましょう。

 最近、改正論議がはげしい日本国憲法も1947年に公布されたので、あと2〜3年で還暦を迎えることになります。諸制度が憲法をもとに派生していることを考えると、金融制度、医療制度、公安制度、教育制度・・・さまざまな分野で「制度疲労」が起き始めている昨今の実情も理解できます。

 1980年代後半、戦後日本は40歳代のもっとも脂ののった年に、バブル期を迎えました。「ジャパン アズ ナンバーワン!」向かうところ敵なしだった戦後日本さんでしたが、バブル崩壊後、急激にその方向性を見失い、さまざまな分野で自信を失っていきました。

 「勢いでここまでは来たが、俺はいったい何者だったのだ?」
 と自分に問いかけ始めた戦後日本。その答えが見つからないまま、50歳代を迎えた1998年、上のグラフで見るとおり、自殺者の数が急激にのびることになります。

 グラフの年代別割合でもっとも自殺者の多いのが50歳代の方々であることを考えると、これは、とても気になる数字の符合です。

 敏感な方々は、日本社会のこのような微妙な空気をキャッチして、自らの肉体と精神にそれを表現してしまいます。

 見えない・からだ学で言うと、自分の「生命場」は家庭の場、職場、地域の場をつくり、やがて社会の場を形成していくので、逆に社会の場が個人個人の生命場にフィードバックされることもあり得るわけです。

 「うつ病」の方の波動リーディングをしていると、自分自身がよくわからないという、現在私たちの社会全体が抱えている課題をそのまま体現されている、ということがわかるのですが、もっと大事なことは、実はそれ以前に、自分がとても大事にしていること、自分が本質的だと思っていることを、否定されたり、まったく顧みられなかったという体験があったという点です。

 その大事なことを否定された経験が、自身にとってあまりに衝撃的で、これは恥ずかしいことなんだ、と「潜在意識」に押し込めてしまっているので、それがひとつの滞りを生み、見えない・からだの柔軟性を奪ってしまうのです。

 例えば、「愛」とは何か?

………そんなの問うと、何いってんの?と一笑にふされそうです。

 「理想」とは何か?

………夢を追うな!現実の方が先だ!と一喝されそうです。

 「人間存在」とは何か?

………そんなこと、答えがあるわけないじゃないか!と一蹴されそうです。

 人間にとって、とても大事なことなのに、何となくごまかしてしまっているもの。

 このような本質と向き合えなくなった社会が、現代日本が抱えている課題であると同時に、「うつ病」の方がこれだけ増えている大きな原因だろうと思っています。

 うつ病は漢字で書くと「鬱病」です。これは鬱血(うっけつ)という字と同じですが、この言葉から連想できるように、「うつ病」とは、からだをおおう「気」が一箇所に滞留してしまっている、というイメージなのです。

 川の流れでも、一箇所に滞留があることを想像してみて下さい。そこには渦が発生し、ゴミがたまり始めて、次第にその渦が増大していきます。やがて、川の流れ自体をせき止めるまでに発達すると、川本来の美しさが失われます。

 「私は川なのだろうか?」、川はそう感じ始めます。

 ひとつの滞り(とどこおり)、人間で言うとおそらく、大事なことを押し込めた小さなきっかけが、解消されないまま潜在意識で増大し、顕在意識の今の自分が自覚できない分、それは「こだわり」となり、やがて生命現象を減退させるほどの堰(せき)となります。

 「私は私なのだろうか?」

 何ごとも鬱滞してしまっていいものはありません。

 この最初のきっかけをつくってしまった小さな石。全体の流れをせき止めてしまっている小石だけれども大きな石。これを探すのが、波動リーディングの役割なのです。

 「うつ病」とされるクライアントさんのケースにあたるとき、私は「自己存在のゆらぎリーディング」という方法を使って、自己存在にとって、決定的に必要な波動の各要素のうち、どの波動にどんな干渉があるかを探っていっています

 (これは主に父性、母性、自分の中の男性性、女性性、また感謝や調和といったことを問う波動項目を用いるのですが、次回に詳しく解説します)

 うつ病にかかる人は真面目な人が多いとよく言われますが、子どもの頃か、社会に出てからすぐに、ともかく一度、自分がもっとも本質的だと思っていたことでNOと言われてしまった体験を持ってしまっています。

 そうなると、それ以後、自分の行動や発言が、合っているのか間違っているのかを必要以上に気にしすぎるようになります。

 これは想像以上に苦しいこと。常に他人の評価で生きていくことになって、自分で自分を正しいと思うことができなくなります。

 これを拭い去るには、一度、「私はこれが大事だと思う!」とはっきりさせてしまうことなのですが・・・。

 今の日本に欠けているもの。それは「愛」や「理想」、「人間存在」、これらを真剣に自分の言葉で語れる「人物」が少なくなってきた、ということかも知れません。

 これらの言葉に正解も不正解もありませんが、利害や効率性を超えて、「それは大事である!」と言い切れる人が、教育者、政治家、医者、そして経営者に、今とても必要です。

 うつ病で苦しむ人にとって、そうしたメッセージを発信し続ける人の存在が、どれだけ勇気になることか!

 これを読んでいただいている経営者のみなさんへ。

 皆さんの発言と行動、そして皆さん自身がリーダーとして器を広げる姿勢こそが日本を元気にすること、そして、うつ病の増加に歯止めをかける大きな力になるということを、ぜひ知ってください!

 次回は「波動リーディング、うつ病に挑む(2)」と題して、「自己存在のゆらぎリーディング」についての具体例をご紹介したいと思います。

 

 人体の謎研究所&波動コミュニケーションズセンター 
  所長 板垣宏征
  http://www.nazoken.com/

 ※板垣宏征氏に質問のある方は、なんでも結構ですので下記にお寄せください。 okada@jmca.net
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