コピー用紙の裏面やカップコーヒーなど、広告ベースの無料サービスが定着しつつある。
しかし、費用対効果、滞留率を考えると、すべての広告主が満足しているかどうかには疑問符がつく。
そんな中、都内の大学生の間で「本当に配布されているのか?」「まだ手にしていない」といった声が聞かれるほど、反響を呼んでいるサービスが存在する。
OA機器などを手がけるゼンリツが、昨年10月から開始した「エコフル」がそれである。
エコフルとは、16枚入りのB5サイズのルーズリーフで、その下段には縦3.3センチ×横16.7センチの広告枠が掲載されている。
今も昔も一冊で済むルーズリーフは学生にとってノートより魅力があるのだろう。
現在、早稲田、慶応、法政、上智、帝京ほか、首都圏の大学13校の購買部に無料配布ラックが設置されているが、これがR25も真っ青の入手困難さ。
クライアントの数は瞬く間に50を超え、この勢いはこれからも加速度を増すと思われる。
「1日の配布数を限定しているため、午前中になくなってしまうことがほとんど。広告媒体としてルーズリーフが魅力的な点は2つあげられる。
ひとつは滞留率をさることながら、対面率が極めて高いこと。授業中、勉強中、黙っていて目に飛び込んでくるわけだから、既存の紙媒体ではありえない効果が得られる。
もうひとつは、試験前などは学生自らがコピーをとって、広めてくれる点にある。
もちろん、コピーからコピーもあるわけだから、まさしくアナログバイラル効果といった表現がぴったりだろうか」(営業部マネージャー・斎藤栄作氏)
大学生がターゲットだけに、成功の如何はQRコードが左右する。そのため、クライアントは一部上場から中小まで、ショッピング、着メロ、SNSなど携帯サイトを運営する企業が大多数を占める。
業種も、バラエティーに富み、ヤフーモバイルと地元密着型の居酒屋や自動車教習所が一緒にパッケージされている点は面白い。
なお、ページ指定や同梱される企業のくくりを指定する際は、基本料金にオプション料金が加算される。
「ロスなく瞬時にリーチできるという点は証明されたので、今後の展開はターゲットのセグメント化になると思う。
新たに有名女子大三校でサービスインしたのも、クライアントから要請があったっため。
女子大生に直接リーチしたいという企業はかなり多く、全国展開していく上で、これはひとつの方向性となっていくことだろう。
併せて、エリアに特化したアプローチも必然と視野に入ってくる」
ちなみに、同社は休講情報などを流す、「インフォメーションディスプレイ(電光掲示板)」やコピー機を多数の大学に設置している。
こうなるとこちらでも広告展開を…と想像してしまうが、
「今のところ、ルーズリーフ一本で行っていく予定。他はまったく、考えていません」とのこと。
どうやら、既存のサービスはそのまま、むしろエコフル拡大の足がかり程度に考えているようだ。