社長のための最新・ITニュース 58号 

『アップデートでメールが届かない

〜一部携帯電話などのアドレスが原因〜
 今月30日、マイクロソフト社(以下、MS)は、ウィンドウズアップデートにて、オフィス2003のサービスパック3の自動配布を開始する。
 これが適用されると、ある特定のメールアドレスへメール送信した場合に、「このメールは、受信者全員または、一部に届きませんでした」と返されて送信できないことが分かっている。

 この不具合は、以下の条件が揃うと起こる。

1 受け手側のメールアドレスの「@」の直前に、「.(ドット)」がある。
 もしくは「@」と離れていても、「..」など2つ以上連続している。

2 送り手側のメールソフトはアウトルック2003でウィンドウズアップデートを自動更新にしている。

 1のメールアドレスが可能なのは、ドコモ・auの携帯電話、もしくはプロバイダのDIONに限られる。 届かなくなる原因は、受けて側でインターネット技術標準化委員会が提唱しているRFC2821規格に準拠していないメールアドレスが使われているためなのである。

 インターネットの世界では、バケツリレー式にデータを中継し、接続している。経路によらず、接続できるのは、RFCという標準規格が定められ、世界中の中継サーバが互換性のある規格で動いているからだ。

 この規格に準拠しないメリットはなく、他のプロバイダやキャリアでは、前述のようなメールアドレスは取得できないようになっている。MSのアップデートもRFC規格を厳密に守ったもので、問題ないと言える。 

 現在、MSはオフィスプリインストールパソコンでは、メールソフトにアウトルックシリーズを推しており、15%ものシェアを持つこのソフトのユーザーは多い。
 また、MSは、エクスチェンジサーバや、ソフトウェア作成時のライブラリにも企画遵守を謳っており、メールソフトがアウトルック2003でなくとも影響を受ける場合がある。今後の影響は未知数だ。

 ちなみに、記者のアドレス帳では、約1%が前述のメールアドレスだったが、ドコモとauの累計契約数は約8,235万(昨年12月末時点)、どれだけがこれに当たるのだろう。

 問題の原因は、接続が保障されないメールアドレスを取得できることにある。一時的な対処なら、送り手側が@より前の部分を「””」(二重引用符)で囲うという方法もRFCには規定されているが、受けて側で取れる対策はアドレス変更以外にない。
 
 ドコモ、auの販売店に確認したが、この件で通達などは出ておらず、キャリア側への問い合わせでは、解釈の違いとの返答や、メールアドレス変更を案内されただけであった。(1月9日現在)。

 今月30日以降、こうしたメールアドレスを見たら、注意が必要である。






東京IT新聞 1月22日 8面

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