社長のための最新・ITニュース 47号 

『OKAO vision

〜オムロン、リアルタイムで笑顔測定〜
 

 最近、笑顔の瞬間を逃さずにシャッターを切れるデジタルカメラが注目を浴びている。被写体の笑顔を認識した瞬間、自動的にシャッターがおりるので、子供を撮影するときなどに便利だ。

 そんな【顔】を認識するセンシング技術を他社に先駆けて研究・開発し続けてきたオムロン株式会社
 9月に、カメラで撮影された人の顔画像から笑顔度を測定する「リアルタイム笑顔度測定技術」の開発を発表し話題を呼んだが、幕張メッセにて開催された「CEATEC JAPAN 2007」では、同社の顔センシング技術“OKAO vision(おかおビジョン)”の出展で、その技術のほどを披露した。
 
 《顔》というのは、多くの情報が集約されている。
 人間は相手の顔を見ただけで、その人の性別や年齢層を認識することができる。
 そして顔の表情を見れば、相手の喜怒哀楽が大体わかる。
 人間がこのように認識し判断することは簡単だが、機械にとっては大変困難とされる《顔検出》技術において、同社は世界のトップを誇っており、“OKAO vision(おかおビジョン)”では、さらに必要な情報量を大幅に削減し、ワンチップ化にも成功した。

 今回の出展では、ウェブカメラで映した自分の顔がパソコンのディスプレイに表示され、事前登録の必要なく、高速で笑顔の測定が体験できた。
 早速試してみると、自分の顔を映した瞬間から測定が開始され、無表情の時にはもちろん、笑顔度は0%と表示される。
 そのまま微笑みはじめると数値はぐんぐん上昇していき、満面の笑みを浮かべた時には笑顔度95%前後の高い数値が表示されるのだ。

 人間の喜怒哀楽ある表情の中で、なぜ《笑顔》に着目したのだろうか。
 同社技術本部センシング&コントロール研究所OKAOプロジェクトの小西氏は、
「やはり人間の一番代表的な表情は《笑顔》ということで、まずは笑顔にターゲットを絞りました。
 笑顔の主な判断基準は口角や目尻の形、笑った時にできる口の周りのシワなどですが、ただ口を開けて話している時の表情を《笑顔》と認識しないように、笑顔の特徴を抽出するのに苦労しました」
と、語る。

 同社は、この笑顔度測定技術をデジタルカメラ以外に、接客業での笑顔トレーニングや心の病を患っている方のリハビリ等での活用も考えている。
 実際にデジタル機器メーカーの他、心療科や歯科系の医療関係者からの問い合わせも増えているそう。

 同社では今後、笑顔以外の表情を認識するセンサも開発していく考え。
 年内をめどに、“OKAO vision(おかおビジョン)”の製品化も検討中とのことだ。



東京IT新聞 10月16日3より

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