ITニュース3号でご紹介した、米国リンデン・ラボが運営、世界中で旋風を巻き起こしている非ゲーム型仮想世界
「セカンドライフ」を覚えているだろうか。
インターネットという仮想世界で、自分の分身となるアバターをつかい、自由に買い物したり、他の人のアバターとコミュニケーションをとったり、というtゲームである。要は、簡略的にいってしまうと、インターネットを使ったおままごとともいえなくはない。
しかし、仮想世界内でビジネスを行い、その額はなんと、日本円で月に2兆3,646億円にもなる。仮想世界のビジネスで生計を立てる利用者もいるくらいだ。
※実際の“アバター”。同アバターはYahoo提供のもの。
その、話題の「セカンドライフ」の日本語β版が、ついに、7月13日に登場したのだ。
日本語版のリリースは、昨年より公開が待たれていただけに、このリリース後の利用者の増加に期待がかかる。
リニューアルした日本語サイトでユーザー登録を済ませ、OSを指定し言語から「Japanese」を選択すれば日本語メニューブラウザを利用できるようになる。
対応OSはウィンドウズ2000・XP、Mac OS、リナックス。
現在、セカンドライフの登録ユーザー数は、7月13日現在、約800万3,000人で、60日以内にログインしたユーザー数は約173万2,000人。同時オンラインユーザー数は、約2万5,000人になる。
しかし、日本人利用者は、現在、17万人程度とまだまだ少ない。今後の企業参入の動向と利用者の増加に注目したい。
今回の日本語版リリースにともなうローカライズでは、日本語だけでなく、韓国・中国・ドイツ・フランス・ポルトガル・スペイン各国語メニューへの切替えが可能となる。
ただ、空間内の建物やオブジェの表記は英語のままの状態。
セカンドライフ公式サイトもオープンし、サポート情報には、問い合わせ先のメールアドレスが記載された。
しかし、まだ日本語のドキュメントが今のところ少なく、多くは英語サイトへのリンクになっている。今後は日本語コンテンツと徐々に入れ替わっていくかもしれない。
利用者としては、登録から最初の操作を学ぶ場所までが、日本語で操作できるため、以前に比べて導入ストレスは払拭されることになる。
いち早く日本語での登録エントランスを構築している3D空間コンサルティング会社メルティング・ドッツの浅枝大志社長に、話を聞いた。
「日本語版ベータ、と呼んだほうが実態に近い。米国の本家も日々進化しているので、毎回本家が変わるたびに対応しなければならない.そのため、その体制もリンデン社は作り上げていく必要がある」
企業誘致の側面からの考えとしては、「参入支援企業に対して、(セカンドライフ運営会社の)リンデン社はかなりの自由を与えてくれている。そのため、体制に影響はない。
ただ、ウェブサイトなどが日本語で表示され、リンデン社が日本に対する意識を持っている、という安心感を各企業に与えることあできるのではないか」
セカンドライフの日本人利用者が100万人を越えれば、1〜2年以内にはミクシィのような急成長の道をたどるかもしれない。
この日本語版の登場が、意外なほど静かだったのは、リンデン・ラボが3D空間を構築し、それを貸しているプラットフォームにすぎず、リンデン社が表舞台に立つことは、今後もないというスタンスだからだ。
そのプラットフォームを利用してあらゆる価値観や結果を創出していくのは、我々世界中の利用者なのである。
メルティング・ドッツ浅枝社長は、セカンドライフの近未来をこう予測する。
「セカンドライフを活用して売上を立てる企業が登場し、店頭にパソコンを立ち上げたままリアル&バーチャル応対をする店舗が現れるだろう」
今後、セカンドライフを始めとする、仮想世界と現実世界の融合ビジネスは増え、10年後には主流になるかもしれない。
その証拠がインターネット通販ではなかろうか。10年前、インターネット通販がここまで一般化するとは、想像もできなかった。
ブームになってから着手するのでは、遅い。
ブームになる前、まだライバルが少ないこの時期にいち早く、導入することがビジネス成功のポイントだろう。