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〜グーグル・ブックス・ライブラリー・プロジェクト〜
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グーグルは、「グーグル・ブックス・ライブラリー・プロジェクト」に、慶応義塾図書館をパートナーとして加えたことを発表した。
慶応義塾図書館が所蔵する2百万冊冊以上の書籍の中で、著作権切れの約12万冊をデジタル化し、グーグルブック検索から検索と閲覧をできるようにしていく。 世界中の図書館の蔵書の検索ができる同プロジェクトには、すでに、米国・英国・スペイン・ドイツの図書館がエントリーされ、慶応義塾図書館は、世界では26番目、日本では初めてとなる。 興味深いそのデジタル化される書籍は、明治から昭和初期の日本語図書が約3万冊、御伽草子などの和装本が約9万冊あり、福沢諭吉の書籍も多数ある。 これらの蔵書が、グーグルブック検索から閲覧できるようになるのだ。 慶応義塾大学としては、所蔵する知的財産をデジタル化することで、世界の学術研究に貢献。 知の構築を進めることにより、グーグルとしては、世界中のあらゆる情報を整理。利用者にアクセスできる環境を提供するというミッションの一部を果たすようになる。 ここで問題となるのが、著作権切れのデジタル化対応。 日本では著作権切れは、著者の死後30年だった。その後、法改正で50年となり、今、創作者団体は欧米諸国とのバランスをとるために70年を主張している。 著作権はそもそも、作家や音楽家などの創作意欲を高めるために経済的対価を保証するものであった。 しかし、文化を振興していくためには、著作権切れの作品を安価に鑑賞できる機会を多く生み出すことが必要になる。 新作映画のDVDが5千円近くするのに対し、古い名画DVDが千円以下で購入できるようになったのもそのためである。 安価になれば観たい、読みたいという人は間違いなく増えるだろう。 また、デジタル技術を使えば、ルビをふったり、音声化したり、点字にすることも可能になり、視聴方法の幅も広がってくる。 著作権切れの文学作品をインターネット上で無償公開している「青空文庫」では、夏目漱石や芥川龍之介、太宰治らの作品が自由に閲覧できる。 著作権が切れていればこれらの作品をもとに新しい作品に仕立てたり、翻訳・演奏・上演が自由にできるようになりたい文学と、エンターテイメントが融合されることにもなる。 青空文庫は、著作権保護期間の延長を行なわないよう求める請願署名を現在、行なっている。 他には、米国スタンフォード大学が提唱する「クリエイティブコモンズ」は、保護機関を一律に課すのではなく、著作者が自ら一定の保護期間を作り、それ以降は共有化するという考え方で、デジタル時代に対応した柔軟な発想を持っている。 また、日本の放送と通信の融合の妨げになっているのも、この著作権制度が理由と考えられている。 昨年の著作権法改正で、テレビと同時にネット配信する場合に限り、ようやく放送番組のネット配信が許可されるようになった。 番組データを圧縮し、ネット配信をすれば短時間に伝達することが可能になるのは明白なのだが。 著作権を保護しようとする創作者、企業側と消費者側との対立構造化の進展と、著作権問題とデジタル化が、どう打開点を見出しながら進んでいくか。 インターネット技術が進めば進むほど、著作権問題にとっては、デリケートな時期といえる。 |
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東京IT新聞 7月18日2面より
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