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〜横浜市が提案する次世代都市への第一歩〜
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神奈川県の横浜市が市立高校の再編計画を進めているのをご存知だろうか。
市教育委員会は平成12年3月、これからの時代のニーズに対応した高校を目指し、「横浜市立高等学校再編整備計画」を策定。 この中には具体的な内容として、鶴見工業高校を基盤に、21世紀の産業や生活を支えるスペシャリスト育成のための、科学技術高校を設置する方針が盛り込まれていた。 そして、この度、平成21年4月に開講するこの学校の校名が「横浜サイエンスフロンティア高等学校」に内定の運びとなった。 校名が決まったことで、クローズアップされた横浜市の動きだが、この事例は2つの背景を物語っている。 ひとつは公立・私立を問わず、少子化時代におけるPR手段として、IT社会に即した能力育成を打ち出す学校が増えていることである。 もはや、一通りのPC設備は当たり前。 「驚きと感動による知の探求」をテーマとする同行のカリキュラムには、「生命科学、ナノテクノロジー、環境、情報の4分野について、知識や技術に触れる機会を増やす」という目標が掲げられている。 そして、これがハッタリでないことを保証するのが、外部スタッフの充実ぶりだろう。 ノーベル物理学賞受賞の小柴昌俊氏ら「スーパーアドバイザー」に加え、慶大・東大などの大学や、企業、研究機関の研究者も技術顧問として教育内容などについてアドバイスを行なうことが決定している。 中には7年にわたる寄付口座を申し入れている企業もあるというほどだから驚かされる。 もう一つは、秋葉原のように産学官連携のシリコンバレー化を目指す動きが、全国の都市で起こりつつあるということである。 これは東京以外の都市で取り沙汰されている「知の流出」の問題と無縁ではない。 つまり、しかるべき人材を育成したところで、将来的には、東京の企業に持っていかれてしまう。そして、これを食い止めるに、都市そのものが優秀な人材にとって、魅力的な雇用機会と、それを生むサイクルを持つことが必要となる。 もちろん、横浜市が見据えるのも「科学者、研究者、教育者、ボランティア等のネットワークづくり」であり、理化学研究所など研究機関を複数抱える、鶴見区という立地条件も「科学技術先端都市・横浜にふさわしい人材育成システム、人づくりの拠点としたい」という意向にうってつけだったわけである。 さて、開校にあたっての準備はどうだろう。 これについても弱実に進行にしており、母体となる鶴見工業高校が横浜市立大との高大連携事業を行なうなど、ネットワークの下地は固まりつつある。 この事業は、市立高校生が最先端科学に触れるカリキュラム=SNGYプログラムの一環で、ほかに東京大学生産技術研究所などとも行なわれている。 ちなみに、早くから海外の大学への進学も視野に入れたネイティブスピーカーによる英語カリキュラムなどが明らかにされていたが、開校に向けて、市教委は、先進的な教育指導や進学指導を行なっている都立両国、慶應、桐蔭学園の三高校の教諭3人を1年間派遣することも発表した。 そもそも、なぜ生徒たちの公立離れが始まったのか。 この点の見極めについても同市は抜かりはないようである。 |
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東京IT新聞 6月26日9面より
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