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〜IT分野の栄枯衰退〜
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1995年に発売され、最も普及した「センティーA」という機種
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3月31日、モバイル通信全盛時代の中で一つのサービスが修了する。 NTTドコモのクイックキャストである。旧称は「ポケットベル」。 1968年7月から約40年続いたこのサービスは、ビジネスからプライベートまで多くの場面で利用され、社会現象にもなり、大きな役割を担ってきた。 サービス開始当初から1980年代までのポケベルは、割り当てられた電話番号に電話すると、電子音のみが鳴るというシステムであり、会社の営業マンの会社への確認手段や、医療従事者の緊急呼び出し手段などに使われていた。 当時の携帯電話は高価で、個人が気軽に所有できるものではなかった。本体も小型バッグの様な大きさで、車載用として使われるなど、携帯電話でありながら、「携帯する」にはほど遠いものであった。 このため、胸ポケットにもいれられるポケベルはとても画期的なものだったといえる。 その後、ポケベルは進化を遂げる。 着信音を告げる電子音とともに液晶画面に数字が送られるようになったのだ。そのため電話して欲しい場所の電話番号を入れるなど、より適切な場所に連絡することができるようになったとい。 また、ますます本体も小型化し、ポケベルは右肩上がりに普及していく。 そして意外な層がポケットベルを持ち始めたのがポケベル全盛期の特徴だろう。それが女子高生を主体とする10代の若者であった。 「0840(おはよう)」「14106(愛してる)」などの言葉遊びを楽しむようなコミュニケーションツールとして使われるようになったのだ。 その後、さらなる技術の進化で数字だけでなく、カタカナや漢字も送信できるようになり、普及に加速度が加わった。 ドコモの発表によれば、最盛期の1996年6月末には、約1077万件の加入者があったという。 しかしこの1996年が境となる。 1996年以降、今は当たり前となった、メール機能付きの携帯電話が続々と発売。携帯電話でもメッセージを送れ、ポケベルの意義は薄れていった。 その後、ポケベルは「クイックキャスト」とサービス名を変え、ニュースや防災情報などの受信端末として利用されてきたが、加入者は減少。 ついに2004年に新規契約終了となり、今年3月のサービス終了を迎える。 実に40年の歴史である。特に移り変わりの激しいIT分野で40年と、長きに渡り、人々の記憶に残るものはどれだけあるのだろうと考えると、感慨深い。 まさにIT分野の栄枯衰退である。 |
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東京IT新聞 3月22日1面より
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