社長のための最新・ITニュース 4

『ネットで墓参りは時代の必然か』

〜不謹慎か?ビジネスチャンスか?〜
 
 ネット時代に入り、“お墓参り”もITの影響を受け変わりつつある。
  
 お彼岸やお盆は、実際のお墓へ行き、普段はインターネットでお墓参りをする人が増えてきているようだ。
 
 お墓が遠方にある人や高齢者は、お墓参りをしたくとも頻繁には通うことはなかなかできないのが実情だ。そんな要望に応えるネット墓参りサービスがある。


 新しい葬儀のかたちを提供するでアイキャン株式会社は、お墓の写真を登録しておけば、専用パスワードでお墓と故人の情報を画面に呼び出して、四季の花に囲まれた中で焼香や献花、供物で供養できる。
 
 故人の写真や経歴などを登録して、好きな時に呼び出して偲ぶことができ、お経をあげて、故人が好きだった曲を捧げることも自由にできる。  
 また歌声、会話、カラオケなどを歌っている故人の声の登録も可能。

 将来的には、ITニュース2号でもお届けした“五感通信”を使用し、花や線香の匂いを出すことも視野に入れている。
 公開する場合はパスワードの制限を設けずに、故人の名前で検索できるようにもできる。


 横浜市でビル型霊園を運営する株式会社ニチリョクは、参拝用の墓にネット中継用カメラを設置している。
  専用サイトに入り、ID・パスワードを入力すると、故人の遺骨を納める箱が自動的に陵墓まで運ばれてくる仕組みになっている。
 
 墓石を覆う扉が開帳すると、ネット中継が始まり、画面上には故人の遺影が音声つきで映し出される。実際の霊園への参拝も可能で、一基、永代使用料を含めて72万円。
 
 
 広島市西区にある観音院は、メールでの祈願、供養が無料できる。
 ネット時代とは言え、不謹慎であるとの声もあるだろ。同院では近くに立ち寄った際は、必ず実際のお参りをする様呼ぶかけている。
 ネット霊園もあり、死後に供養する人がいない人は、寺が施主として寺の家族として、納骨も行なう。
 霊園はパスワードで管理し、公開は行なっていない。
 

 ネット墓参りは便利ではあるが、墓参りだけに意見が分かれるところかもしれない。
 しかし年に数回しかお墓参りをしないより、たとえネット上とはいえ頻繁にお墓参りをし、偲んだ方が故人としては嬉しいのではないか。ツールよりも“供養したい”気持ちが大事なのである。

 
 賛否両論があるネット墓参り。しかし確実に需要はある。
 IT化は確実に進みつつある。タブー・不謹慎と拒否反応を示しているうちに、時代遅れの企業になってしまう可能性はある。注意して動向を見守って欲しい。



 

東京IT新聞 11月2日5面より


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