デザートに学ぶ、心の時代に売れるモノ 09号

「デザート発想」が新しいものを生む。

−「人気パティシエの店」に学ぶ、勝ち残り戦略−
 最近、街角で小じゃれたお店に行列ができているのを見かけることがありませんか。セールでもやっているのかと思って覗いてみると、そこは美味しそうなケーキが並ぶ洋菓子店。また、デパ地下や新しく出来た商業ビルでも、行列のできているスイーツショップが目立っています。

 ここのところデザート/スイーツがブームになっていますが、その中でもひときわ、脚光を浴びて、TVを見ても雑誌、新聞を開いても登場するのが有名パティシエ(洋菓子職人)。今や、「人気パティシエの店」が空前のブームになっています。

 洋菓子業界も時代の流れで、老舗といわれる店でも苦戦しているところが多くなっていますが、一方で新進気鋭のパティシエが登場し、話題を呼んで一気呵成に繁盛店にまで登り詰め、事業化にも成功している店がブームを牽引しています。


「人気パティシエの店」も町の洋菓子店も構造は同じでも。
 もともと洋菓子店は、生業、家業の色が濃く、菓子職人が店の経営も営むところが大半であったので、今の「人気パティシエの店」と何ら変わらない構造のように思いますが、同じ作り手であっても、片や「スター(パティシエ)」、片や「菓子屋の親父(菓子職人)」くらい、作り手の表現、イメージに差があります。

 作り手(パティシエ)がそのままブランドになれば、その人のキャラクター、経歴、センス、こだわり等の要素がそのまま菓子の味に更にプラスされ、ストーリーが生まれ、贅沢になっているお客様の欲求(「心を満たす」、「贅沢を味わう」、「シャレを楽しむ」・・・)を満足させる要素となり、わかりやすさも手伝って一躍話題になるのは頷けます。

 改めて考えてみれば、ファション業界をはじめ、有名ブランドには創業者、デザイナー、作り手の名前がそのままブランドになったものが多いですし、ちょっと前までは「料理の鉄人」、「カリスマ美容師」・・、と称してキャラクターを前面に出してマーケティングを成功させた例がたくさんあります。

 デザート/スイーツの世界でも厳しい競争が始まり、ただ美味しいものを作っていればお客さんは黙って買いに来る時代はとっくに終わり、贅沢になっているお客様を満足させるには、「美味しいもの」+α(企画力、知恵、その他)が求められている事を明示しているように思います。

 「スターは作られる」と云われますが、「人気パティシエの店」創りにも、何やら裏の仕掛人がちらほら見え隠れしているように思います。

 あらゆる業界で厳しい競争を余儀なくされる時代です。「自社、自分の売り」を生かして、競争に勝ち抜くには自社、個人の能力、情報力だけでは及ばない時代です。いかに優秀なブレインを集め、「餅は餅屋のネットワーク」をうまく生かし、「自社の売り」を何十倍にも強調していけば新たなスターが誕生し、新たな需要を生んでゆくようになるのではないでしょうか。


 まずは、社長自らの「キャラクター」、「自社の売りモノ」を改めて見直してみるところから始めてはいかがでしょうか。


内海悟

株式会社ミックビジネスシステム 代表取締役、マーケティングコンサルタト
株式会社デザート・カンパニー  代表取締役

* デザートの総合サイト「デザートマーケット.com」主宰
 https://www.dessertmarket.com


デザートのカリスマ
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