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「ショートケーキ」がなぜ一番なのか。 |
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−ショートケーキに学ぶロングセラーヒット商品開発のコツ−
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| 洋生菓子の御三家の内でも、一番手はなんといっても「ショートケーキ」。ちなみにその他は、シュークリーム、モンブラン。ただし、最近ではチョコレートケーキ、チーズケーキが御三家に名を連ねてきています。 私が洋菓子の統計を目にするようになってから、もう何十年にもなりますが、その間ずっと断トツ一位の座を守り続けています。また、全国のお菓子屋を歩いても、どこでもやはり一番売れているのは「ショートケーキ」。 「ショートケーキ」は皆さんよくご存知の通り、スポンジと生クリームとイチゴの三つ要素の組み合わせで出来ています。なぜ、「ショートケーキ」がこんなにも人気があり、飽きられる事なく長年にわたってNo.1の座にあるのか。開発を手がける者にとっては大変興味深いし、つい分析をしてみたくなります。
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「ショートケーキ」はまさしく、誰しも認めるロングセラーのヒット商品だし、洋菓子のなかの定番中の定番ですが、皆さんは「ショートケーキ」は日本で生まれた洋菓子だという事をご存知でしたか。そこには、定番でロングセラーを生み出すヒントが隠されているのです。 私も、常々“失敗のないヒット商品開発のコツ”は、 <ヒット商品の三大要素> 確か。(保証要素) 飽きない。(継続要素) 目立つ。(購入動機付け要素) のうち、「確か」、「飽きない」の要素をすでに内包しているのが定番商品であるから、いかに定番商品に「目立つ」要素を加えるかである、と提唱しています。 ところが、定番商品の特徴であるとともに問題になるのは“定番であり続けると目立たなくなる”という点があります。ですが、「ショートケーキ」は常にショーケースの中で一際目立っているのです。そして、次から次へ新しい菓子が登場しているにも拘らず、売り上げを見るとやはり、「ショートケーキ」が一番。これはなぜでしょうか…。 間もなく、クリスマスを迎えますが、クリスマスケーキもショートケーキ(ラウンドのホールケーキ)にクリスマスの飾りと、ローソクでデコレーションしたものが一番人気で、この時期になると、突然イチゴの値段が倍に跳ね上がってしまってお菓子屋の儲けもイチゴの相場次第で決まったりします。 「Simple is the best」は、最も有効なキーワード。 では何の要素が「ショートケーキ」に働いているのかと言えば、これは「ショートケーキ」に限らず、多くのロングセラーヒット商品に共通する要素として、「単純」、「わかりやすい」、一言でいえば「シンプル」という要素が最も重要な役割を果たしていることが分かります。 シンプルであればある程、わかりやすいし、飽きがこないし、確かかどうかが判断しやすいわけです。 「ショートケーキ」を見ても、スポンジと生クリームとイチゴ…のいずれも定番中の定番要素の単純な組み合わせで、視覚的にもスポンジと生クリームの白にイチゴの赤がシンプルでありながら圧倒的な存在感を主張しています。シンプルでありながら一目でその商品である事がわり、思わず食べたいという衝動を起こさせます。 ただし、ロングセラーを続けるにはシンプルな中にも常に時代性を取り入れる努力が必要で、「ショートケーキ」も最近では、甘さを控えた、軽い、ふんわりとした食感のものが一般的には好まれる傾向にあるようです。もっとも、繁盛店づくりには自店独自の“こだわりのショートケーキ”を開発する事をおすすめしますが。 逆に、複雑にするとそれだけ矛盾も多くなるし、ストレスにつながる要素を多くするし、人間性までをも失われていくのではないかと思うのは、私だけでしょうか。 「ショートケーキ」のように次世代に残せるような定番商品の開発が望まれているように思いますが、現実は、目先の実績作りにつながる小手先の開発が多く、長い目で見ると業界そのものを衰退させているような傾向にあるように思います。 「心の満足」を与える本物は“シンプル”のキーワードの中に秘められています。ショートケーキでも食べながら、原点に返ってみるのも今の時代を生き抜くコツかも知れません。
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内海悟 |
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| 株式会社ミックビジネスシステム 代表取締役、マーケティングコンサルタト 株式会社デザート・カンパニー 代表取締役 * デザートの総合サイト「デザートマーケット.com」主宰
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