強い会社をつくる、抜本的な賃金体系の革新策

平成13年度全面改訂版給料の革新

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著者 賃金管理研究所(ちんぎんかんりけんきゅうしょ)
形態 A5判(15CmX21Cm)本文544ページ
発行 2001年5月19日(平成13年全面改訂)
ISBN4-930838-99-1
内容 目次と項目   本書のまえがき
価格
10,290円(税込)
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「給料の革新」まえがき

まえがき

 百家争鳴と云いたいほどに、給料についての議論は賑やかである。そこにはいろいろな理屈や主張が見られるが、守るべき大切なことと変えなければならないことの区別を誤っているものが多いように思う。

 まず、経営者が会社の給料を改善するに当たって大事なことは、「賃金・人事制度に本格的な能力主義を入れ、優秀な社員には高い給料を払いさらに利益造成に励んでもらい、総人件費は圧縮して、長期にわたって、会社として利益の出しやすい体質にする」ということである。

 そのために、毎年自動的に給料が上がっていく仕組みを改め、社員一人一人の利益獲得の貢献度を公正に評価し、その結果を賃金に反映させた仕組みに革新するのである。

 本書は、これまでの年功賃金や年功昇進制度を排除し、思い切った能力主義賃金制度を確立するために、40年にわたるコンサルティングの実務経験から、給料革新の実務に役立つようにわかりやすく体系立てている。

 注目すべき点は、第1章で〈総人件費〉〈基本給〉〈定期昇給〉〈賞与〉〈評価〉〈昇格昇進〉〈管理職年俸制〉の最重要な7つの革新ポイントについて、いま経営者としてどう手を打つべきか、その方向性を明確に打ち出しているところである。

 そして、第2章以降で、これら7つの革新の具体的な実務を賃金管理研究所のベテランコンサルタントの諸君がわかりやすく解説している。これから給料の革新に取り組まれようとする皆さんに、この本が直接実務にお役にたつことを確信する。

1998年2月
賃金管理研究所 会長 弥富賢之
給料の革新 もくじ



第1章 社長はこれからの賃金決定をどう考えるべきか

1 人件費という経営コスト
能力主義の本格導入は時代の必然である/総額人件費と優秀な人材の給料

2 賃金制度革新の3つの重要ポイント
社長は「利益獲得の好循環」を生み出すひとである/評価と有能な社員の定着がなければ好循環なし/賃金決定の根底を支配する「人の和と競争」/「人情と効率」の迷走/社内の和と競争のバランスのとり方/「カンから制度」へ/制度としての4つの実務要素

3 給料の革新
【革新1】総額人件費を抜本から見直す
次長、課長代理と水膨れ役員の仕事を見直す/人件費の柔軟な対応

【革新2】基本給は年令給・勤続給などを廃止し一本にまとめシンプルな構成とする/自社の給料明細を革新する/本格的な能力主義の導入

【革新3】賃上げ方式の革新
ベースアップとベースダウン/年功序列の一律昇給は廃止し、能力昇給に

【革新4】賞与の業績比例要素を強める
個別賞与の基本給比例からの脱却

【革新5】全員が納得しやすい評価制度の確立
実務で使える評価制度の導入を急げ/絶対評価の欺瞞性/公正で納得度の高い評価ルール

【革新6】新しい昇給昇進ルールの確立
本当の実力者しか昇給昇進させない3つの登用基準

【革新7】日本的な年俸制
国際標準としての年俸制/日本型年俸制のあり方



第2章 基本給の正しい決め方

1 基本給の新たな決定基準
給料決定のルールを根底から見直す/能力主義を「人」中心にみると/能力主義を「仕事」中心にみると/新職能給体系

2 業績を伸ばすための「責任等級」の設け方
仕事のレベルを整理する/「責任等級」とは/「責任等級」の区分の仕方/自社に合った責任等級の設定

3 基本給表の具体的な作り方
基本給を再設計する際の3条件/能力の値段づけ/基本給表の仕組み

4 自社に合った本給表の作り方
モデル本給表の使い方/自社の本給表を作る手順/新本給表への移行手続き/バランスを調整する/本給表の水準比較をする



第3章 諸手当の正しい決め方

1 諸手当の革新
役付手当支給の矛盾/手当体系の正しい組み方

2 必要な手当と適正額の決め方
労働時間関連手当/職種関連手当y特定職種の賃金格差を補完する手当/作業関連手当y仕事をする環境が一般社員より劣悪な条件を補完する手当/人事関連手当-「人の和」を補完する手当

3 あってはいけない手当と整理の仕方
精皆勤手当/住宅手当4手当改善の実務賞与や退職金の増額にハネ返させない仕組み/ケース1/ケース2/ケース3/ケース4



第4章 新給料制度の運用と実務

1 成果主義の定期昇給
一律昇給の廃止と競争原理の導入/Dモデルの社員でも昇給させるのか/能力の区分/昇給評価の仕組み/昇給評語の割合/調整年令による昇給抑制の具体的なやり方/能力と年令/調整年令の具体的な決め方/昇給比率の正しい見方

2 給料水準是正の実務
給料ベース是正の本質/ベースアップ原資のとらえ方/加給の仕組み/3種類の加給の決め方/ベースダウンにも対応できる仕組み/加給の本給への繰り入れ

3 中途採用者の初任給の決め方
中途採用者の初任給で一番大切なことは何か/中途採用者の初任給決定手順/初任給額の提示と調整/専門職種の中途採用/補助的・初級業務の中途採用

4 新規学卒初任給の決め方
初任給を決める2つのポイント/本給表での初任給のスタート位置の決め方/初任給調整手当



第5章 賞与の革新

1 「利益獲得の好循環」に向けて賞与を革新せよ
業績直結型賞与で社員の意識を改革する/賞与の上手な出し方の3つの条件

2 業績に直結した賞与総額の決め方
業績とは何か/付加価値高基準方式/利益高基準方式/赤字や異常な利益が出たときの対応方法/決算賞与の是非

3 成績直結型の賞与配分の仕組み
配分方法2つの基本/基本給基準からの脱皮/刺激分の決め方/配分点数表の作り方/安定分の決め方/出勤係数の扱い方/事業所・部門業績の反映のさせ方/まとめの実習

4 社員に対する報奨制度
会社業績を大きく押し上げたスター社員の扱い方/報奨制度の利点/報奨制度運用の注意点/報奨制度の事例/幹部報奨制度(エグゼクティブ・コンペンセーション)



第6章 成績評価制度の確立

1 「競争原理」の評価制度に革新せよ
評価とは、明確に適正な差をつけることである/人事考課、絶対評価、考課者訓練は害悪である/人事評価のスタートは成績評価制度から/成績評価制度の大前提

2 成績評価制度の具体的な作り方
成績評価制度設計の5つの限定/成績評価基準の設け方/評価点の工夫/営業職・専門職・スタッフ職用の評価基準書

3 成績評価の実務
「成績評価」の実際の進め方/粗点に含まれている誤差/「成績調整」の実際の進め方/甘辛・部門間格差調整を検証してみる/誰が対人比較をするのか/成績評語決定の仕方/二次あるいは全社調整の仕方/面接制度とフィードバック/面接制度モデル/経営幹部(部長クラス)の評価



第7章 成果目標管理プログラム

1 なぜ成果目標管理を導入するのか
成果指向の賃金人事制度に変えよう/成績評価にオープンな制度を導入する/成果目標管理プログラムと新しい成績評価のやり方

2 仕事の役割
責任を把握するには各人の仕事の目的と責任を明確にする/「成果に対する責任」を明快な言葉で表現する/組織における「成果責任」の結びつき

3 効果的な目標を設定する
には各人の分かりやすい目標をもたせる/トップが「全社目標」を掲げる/目標のブレイクダウン(目標の連鎖)/目標設定シートを効果的に使う

4 目標をどのように達成させるか
やる気にさせるセルフコントロールの原則/成果が上がるように管理する

5 成果の正しい評価と報酬を実現する
業績評価とプロセス評価/業績評価の具体的な流れ/困難度の評価とは/プロセス評価とフィードバック/業績評価とプロセス評価を組み合わせて「成績」を決める

6 成果目標管理プログラムの導入
手順まず経営上層部に導入せよ/一般社員は、営業部門・製造部門から入る



第8章 昇格昇進制度の革新

1 昇格昇進ルールの再構築
幹部ほど実力が厳しく問われる時代/昇格昇進は社長の経営の判断/どのような基準で昇格昇進させるか

2 昇格資格要件と昇格基準線の設け方
昇格資格要件/昇格基準線の設け方/昇格昇進者の確定作業/33才と46才、どちらを昇格させるか

3 昇格後の給料・賞与の決定基準
昇格後の基本給決定の手順/1.25倍の号差金額設定の意味/ポスト不足で有能な社員を昇格できない場合の対応のやり方/組織の必要性から昇格資格に達していない社員を抜擢・登用する場合/敗者復活の特別昇給制度

4 少数精鋭幹部体制を築く
役職任期制・役職定年制の矛盾/組織の棚卸し/少数精鋭幹部体制/スタッフ職制・専門職制の整備/役職交代のルールづくり/等級替え制度



第9章 年俸制の考え方と実際

1 年俸制の背景を探る
「年俸制」とはどういうものか/年俸制の適用対象者/年俸制が注目される背景/年俸制導入のインパクト

2 等級別賃金表と貢献
賞与による年俸制3通りの年俸制/既存の賃金体系をそのまま活用した年俸制/貢献賞与の算定方法/年俸説明書の作り方/年俸面接の進め方

3 等級別年俸表を用いたターゲット年俸制
独自の賃金表を用意した年俸制/等級別のターゲット年俸を設定/昇格・降格により年俸の運用はどう変わるか/年俸表への移行方法/基本年俸の支給方法と貢献賞与との関係

4 年俸制の正しい運用
責任等級と成績評価/成績評価と年俸改定/効果的な年俸面接の進め方/ターゲット年俸制導入の留意点



第10章 定年と退職金制度の再設計

1 退職金制度の革新
退職金の本質とは何か/企業福祉の限界/「勤続褒賞」と退職金制度の新たな方向

2 これからの退職金制度の作り方
これからの退職金制度に必要な5つの要素/さまざまな退職金制度の長所と短所/賃金管理研究所方式の退職金制度/功労加算の仕組み/退職金の支払い準備はどうしたらいいか3これからの定年制度と企業の対応65才定年延長にどう対応すべきか/定年延長と人件費の抑制/「利益追求の好循環」と定年延長

巻末資料


給料の革新/執筆陣
著者紹介

弥富拓海(やとみたくみ)

 賃金管理研究所所長。昭和44年武蔵大学卒。
 ティアック等を経て平成4年入所。主な指導先に、大倉工業、産能大学、日東光器、アムコ、日本情報センター、福山商工会議所、他多数。
 主な著書に、「強い会社をつくる賃金の決め方」はじめ、「賃金管理データブック(共著)」他。

丸金康紀(まるがねやすのり)

賃金管理研究所副所長。昭和43年東北大卒。
 住友銀行を経て、昭和49年入所。主な指導先に、すかいらーく、フクダ電子、ケーヨー、中央住宅、でん六、明治神宮はじめ約650社。
 主な著書に、共著「賃金決定の実務」「人事評価実践マニュアル」「賃金管理データブック」はじめ、「賃金管理論よりみた労務管理と人事管理」「改正・労働基準法ハンドブック」他。

菊谷寛之(きくやひろゆき)

賃金管理研究所取締役研究開発担当。昭和50年早大卒。
 労務行政研究所を経て昭和63年入所。主な指導先に、小林記録紙、日特建設、富士薬品、近藤建設、カワチ薬品、ミドリ安全はじめ約250社。現在、株式会社プライムコンサルタント代表。
 主な著書に「小さな会社の給料とボーナスの決め方」「人事評価実践マニュアル(共著)」「賃金管理データブック(共著)」「都道府県別モデル本給表とその使い方」「諸手当の考え方と支給額」他。

蒔田照幸(まきたてるゆき)

賃金管理研究所主任研究員。昭和48年京都府立大学卒。
 ジャスコ等を経て平成元年入所。主な指導先に、タイガースポリマー、興国ハウジング、さくらケーシーエス、ミルボン、ターミナルホテル、マルコメ、四国化工機、東洋電装、紀ノ国屋、武富士など約250社。
 主な著書に、「経営を合理化する賃金の決め方」「賃金管理データブック(共著)」他。

川本明良(かわもとあきよし)

賃金管理研究所主任研究員。昭和49年慶応大学卒。
 山崎製パンを経て平成2年入所。主な指導先にアルケア、ハイゥエイトールシステム、フジゲン、ホテル銀水荘、薬業時報社、ヤグチなど約200社。
 主な著書に、「賃金管理データブック(共著)」他。

神田靖美(かんだやすみ)

賃金管理研究所主任研究員。昭和61年上智大学卒。
平成5年青山学院大学大学院修士課程修了。ナショナル証券経済研究所を経て平成9年入所。主な指導先に全日本剣道連盟、橋梁コンサルタント等がある。主な著書に「賃金管理データブック(共著)」他。



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