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顧客に強く好かれる秘訣

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著者 武田哲男(たけだてつお)
形態 A5判(15CmX21Cm)本文454ページ
発行 1999年1月22日 ISBN4-89101-004-5
内容 目次と項目   本書のまえがき
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日本経営合理化協会 出版局 TEL:03-3293-0041 






顧客に強く好かれる秘訣・はじめに
はじめに

 「次もあの会社にぜひ発注したい」「やはりこのメーカーのものは間違いない」…どのような経済の変革期にあっても、顧客に好かれ、顧客が支持してくれる会社は、当然ながら堅実な業績を上げつづけている。
 ところが最近は「もうあの会社にだけは注文を出さない」「次は別のメーカーにする」と、顧客から見放される会社が急増している。いまどの業種・業態でも、規模の大小を問わず、顧客との接点となる現場が荒れに荒れていて、顧客の離脱化が急ピッチに進んでいるのである。
 さらに悪いことには、こうしたマイナス要素の渦巻いている現場の様子が、経営者にはほとんど知らされていない事実がある。私どもの調査では、現場のマイナス要素のわずか3%しかトップの耳に届いていないのである。

 とかく組織のトップの耳には誉め言葉ばかりが集まりやすい。確かに誰だっていやな話より誉め言葉の方がよいに決まっている。いやな話をして嫌われるより、良い話をして嬉しそうな顔をしてもらった方が無難だ。

 しかしその結果、会社が顧客から見放され離脱されて業績を落とし、その原因を不況のせいにしていたのでは経営不在である。

 ご承知のとおり、バブル経済の崩壊を境にして経済構造が大きく変化している。それも一過性ではなく基盤から構造的に変革しているのである。だから「過去の体験や経験が邪魔になる」「過去の習慣がマイナス要素になる」また、「今までの常識がむしろ裏目に作用することが増えた」という厄介な状況に直面しているのである。

 しかしそれでもなお、これからも変わらない常識がある。「顧客に好かれる会社」は業績を上げ、「顧客に嫌われる会社」は業績を下げるという当たり前のことが、これまで以上に極めて重要な経営原則となるのである。

 実は「今こそ新しい常識の時代」到来なのである。右肩上がりの経済成長時には、顧客に離脱されても新しい顧客を獲得することができた。よほどの失敗さえしなければ、新しい顧客が市場に次から次と湧いてくるかのように思えた時代であった。

 つまり既存客の離脱化よりも新規顧客の開拓に目を向けていれば業績を維持できたのである。しかしこれからは、新規顧客を獲得するにも、市場は縮小し時間もコストも以前とは比較にならない。

 苦労して他社の得意先や顧客を奪ったとしても、自社の既存客が次々に足下から離脱されたのでは、衰退化、消滅化しかないのである。新しい時代は、新規需要が右肩上がりに広がることはもはや期待できない。しかしその足下に、買い換え・リピート需要という巨大な市場が眠っているのである。

 そしてこの巨大市場を掘り起こすには、今までのような顧客使い捨て、顧客消費のやり方を、早急に抜本から改めなければならないのである。顧客に選ばれ、支持される『顧客に強く好かれる会社』にならなければ会社は存続すらできないのである。

 そのために重要なことは、「耳に痛い話」を顧客から聞くという当たり前の姿勢である。というのも実は顧客の発してくれるさまざまな苦情や不満は、顧客からのエール(声援)であって、もし顧客の苦情や耳痛い意見が伝わってこないようであれば、すでに顧客から見放された証拠と言うことができるからである。

 「顧客の声は天の声」であり「顧客からのプレゼント」として素直に耳を傾けその意見に全社・全組織をあげて取り組むことこそ何にもまして急がなければならない。

 この本では、「顧客不満足度調査」を中核に、そこから「顧客の感動や感激」を新たに生み出す具体的な経営戦略・戦術について事例中心に道案内をしている。

 「顧客不満足度調査」とは、これまでのCS活動や「顧客満足調査」の限界を超えて、本当の意味で「顧客から強く好かれる」ための具体的な要素を導き出すために、私のコンサルタント人生をかけて考案し提唱してきた実践的な経営ツールである。

 導入していただいた会社が、急速に業績を回復したり、他社の不振を尻目に快進撃されている様子をみて、その有効性と即効性をいささか自負している。理論だけでもだめ、さりとて体験・経験だけでもだめな時代である。そこで「なぜこうしなければならないのか」、さまざまな会社の実例をできるだけ多く交えながら、「顧客に好かれる秘訣」を一人でも多くの読者にご理解いただきたいと念じつつまとめた次第である。

 経営者はもとより、企業業績を支える幹部の方々のますますのご活躍とご発展のお役に立つ内容として活かしていただければ幸である。この本を著すに際し、読者の気持ちになって、妥協を許さず著者にアドバイスしてくださった日本経営合理化協会出版局長本間登美雄様の情熱とパワーに感服し感謝を申しあげる。


1999年初春 武田哲男
顧客に強く好かれる秘訣・もくじ

はじめに

第1章 巨大市場が足下に眠っている
1 顧客の離脱たった1台の駐車違反が/クチコミの恐ろしさ/顧客を消費する会社/契約分以上に顧客を失う体制/顧客を感動させる結婚式場/自社の都合を優先させて/顧客不満製造業/サービス業を忘れたシティホテル/総支配人からの詫び状

2 顧客の再購入率と離脱化率6対4の法則/不満顧客の行方/満足顧客が離脱する理由を探れ

3 巨大市場ここにあり/顧客の年間価値/顧客の生涯価値/巨大市場はここにあり!/巨大市場の特性/スピードとコスト競争/買い替え客の本当の望みは何か/顧客満足を超えて顧客感動へ/減りつづける消費に対抗して/只野農場では何が行われているのか/マイナス要因もプラスに/顧客に感動をもたらす

第2章 顧客満足・不満足の構造
1 お客さまとの接点を総点検してみると/相手によって異なる満足・不満足サービスの特性/サービスに関する経営上6つの留意点/

2 ビジネス上のサービスの枠組み/提供する側からみたサービスとは/受け手側からみたサービス/サービスの総合判断その他のサービス

3 お客さまは黙って去っていく/買いたい商品がない/顧客を失うセールス活動/設備サービスのここがなっていない/営業システムの不備/名ばかりの営業管理/お客さまのナマの声/人的サービスの欠陥/ルール無視、マナー違反が横行している

4 顧客満足の構造/だまっていると4年で顧客ゼロになる/不満足を解消すれば満足になるだろうか?/ゼロから上のゾーンを狙う/現状維持エリア/感動から激怒まで=顧客満足度の構成イメージ/不満足の中身=クレームとコンプレイン/くれーむ対応とコンプレイン対応/顧客の何気ない一言をキャッチする仕組み

5 お客さまは誰か/お箸事件/お客さまは誰か/社外顧客と社内顧客/顧客の位置づけが異なってきた

第3章 顧客の本音を探る顧客不満足度調査のやり方
1 顧客の本音を探る/顧客感動を生み出すために/ー去った顧客が教えてくれること/顧客の不満足を直視する勇気がもてますか?/離脱顧客の調査/ほどほど以上の満足を感じる分岐点を押さえる/お客さまへのお約束

2 顧客不満足度調査/顧客の不満の声をどう集めるか/顧客不満足度の2つの調査方法/社内顧客不満足度/ヒアリング調査のポイント/パート・アルバイトにもヒアリングで本音を聴取しておく/「ちょっと気になる」一言メモ/一言メモ活用の具体例/お客さま電話相談室に寄せられる「顧客不満足」の声/お客さま相談カウンター/異業種サミット

3 顧客不満足度アンケート企画のポイント/顧客不満足度アンケート調査の9つの留意点/取引先の実態別に不満足度の要因を探る/失注・敗戦アンケート調査の実例

4 顧客不満足度アンケート調査の実際/顧客不満足を引き出す設問の作り方/不満足度調査の評価基準/ケース別アンケート発送時の挨拶状の作り方/アンケート記入要領/モデル調査スケジュールのポイント/アンケートの集計・分析調査結果のとらえ方/調査結果の活かし方/調査結果の回答者への報告/カードやハガキなどで行う簡単なアンケート調査/お客さまの特性に合わせた簡易アプローチの実例

第4章 顧客の感動を作る
1 感動企業の経営刷新

2 レストランチェーンA社の顧客感動経営の実例/じりじりと業績が下がって/店舗ごとのヒアリング調査から分かったこと/顧客不満足度アンケート調査を実施すると/仕入れの不正の横行/斬新な提案を実行して/顧客感動の創造/お客さまの一枚のアンケートに書かれていたこと

3 卸売り業Y社の顧客感動経営の実例/Y社の顧客不満足度調査のポイント/顧客不満足のナマの声/営業活動の実態/営業マンの声と社長の決意/営業の仕組みをこう変える/二度目の顧客不満足度アンケート調査

4 Qホテルの忘れ物対応の顧客感動実例/2つの不満の声に注目して/顧客の期待の一歩上をいくサービス/Gさんからの手紙(ほぼ原文)

5 日用品メーカーW社の顧客の声活用の実例/見えにくいものに焦点をあてる難しさ/はじめは上手くいかなかったが/本格的なメモ活動のスタート/特定多数顧客の「顔」を見る

6 建材メーカーV社の新物流システムの実例/物流がネックとなって/顧客の物流についてのナマの声/ロジスティックスに挑戦/年間1億円のコストダウン

7 カーディーラーJ社の顧客満足創出の実例/駐車場が足りない/「できない」を返上して

8 顧客感動抄土木機器販売C社の「特別お手入れお手伝い」サービス/生ビールの温度管理/ゼロから上の顧客満足を次々創り出すF社/顧客の心まできれいにしてくれるクリーニング/K薬局の「お医者さんマップ」/年間362日営業する金物問屋

9 A百貨店の顧客不満足度調査の内容/調査対象の概要/調査のポイント/調査票の設問項目/テナントの不満足度順位に関するインデックス/テナント(経営者)調査結果で/フリーアンサーから突出した課題令

10 ギフト用品卸売業B社の顧客不満足度調査の内容/調査の概要と総合満足度/調査票の設問項目(一部)/フリーアンサー回答の一部

11 住宅建築C工務店の顧客不満足度調査の内容/目もくらむような最悪の結果/調査票の設問項目(一部)

第5章 顧客に強く好かれる経営戦略
1 顧客感動の経営/顧客の感動を生みつづける仕組み/顧客がファンになる、顧客に好かれる、顧客に選ばれる、顧客に支持される会社づくり

2 顧客満足度インデックスを活用する/目標を数値化して追いかける/わが社だけの得意技を磨く/要素別インデックスの活用法

3 一対一の関係づくり(ワン・トゥ・ワン・マーケティング)/特定多数の顧客への商売のやり方/不動産斡旋業D社の特定多数客へのアプローチ実例/ビデオレンタルS社の特定多数客へのアプローチ実例/F工務店のアプローチ実例/「顧客つなぎ」=繰り返し繰り返しの購入顧客を得るために/「顧客つなぎ」のさまざまな工夫と「RFM」戦略/ペットショップY店の顧客愛用化を促進している事例/めがねショップチェーンG社の顧客固定化・永続化策/「顧客管理」の間違い/顧客情報を「集める」/営業マンが私有化している顧客情報を集める/社外の顧客情報を集める/顧客情報を「蓄える」/

4 コマ型組織のすすめ/「顧客に好かれる」組織に一刻も早く切り替えよ/メーカー優位の流通組織の限界/モノの流通が変わった会社組織のコマ型

5 全社をあげてのCS活動/自社だけでなく関連会社も巻き込んで実行する/社長の重要な役割/管理者の役割/現場のサポート社員数/100人以上の会社の取り組み方/社員数が100人以下の場合

6 理念・戦略・手法の三位一体/理念が人を動かす/社長は「経営理念」を語る情熱をもて/戦略なくして達成なし/そこから先をどうするか/サービスマインドの醸成/バリューチェーンゲーム/「夢」と「ロマン」と「志」/トップは21世紀の夢を語る人である/農機メーカーY社トップの事業観

著者紹介

著者/武田哲男氏について
 一貫して顧客との接点である現場を徹底重視する「顧客満足マネジメント」の第一人者。

 「市場サイズも顧客数もかつての右肩上がり成長が望めない今、顧客に強く好かれ支持される会社づくりこそ急務である。ところが顧客接点となる現場は荒れに荒れ、顧客使い捨て状態となっている。

 顧客から見放される前に、一刻も早く顧客不満足度調査を実施し、経営体制を革新し、新たな顧客満足要素を創り出し提供することこそ最重要な経営課題である」と提唱。

 単なるCS活動を超える「顧客感動創造」を実践するため、独自の手法「顧客不満足度調査」「バリューチェーンゲーム」を開発、350余業種・業態(企業数はカウント不能)を指導。

 指導先は、地方卸商社、スーパー、住宅工務店、カーディーラー、SSなどの中小企業から、大手乗用車メーカー、素材メーカー、ホテル、百貨店、金融機関や官公庁まで多業界に及ぶ。1962年服部時計店(現セイコー)入社、和光、中小企業の役員を経て、武田商品研究所を設立。現在、武田マネジメントシステムス代表取締役。

〈主な著書〉「顧客不満足度のつかみ方」PHP研究所「実践顧客不満足度の活かし方」PHP研究所「顧客データベースの完全活用」PHP研究所「めざせ!サービス一番店」全国法人会総連合「CS(顧客満足)全社推進」ダイヤモンド社「顧客情報はこう活かす」ダイヤモンド社「営業革命を起こせ」日本能率協会マネジメントセンター「CS推進ここがポイント」日本能率協会マネジメントセンター「よ・く・わ・か・るCSのすすめ方」日本能率協会マネジメントセンター


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