社長が備えるべき8つの戦略を緊急提言!

「勝つ企業」の条件

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著者 大竹愼一(おおたけしんいち)
形態 A5判 150mm×210mm 本文342ページ
発行 2007年1月20日 ISBN 978-4-89101-196-3
内容 目次と項目   まえがき
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「勝つ企業の条件」まえがき


日本では、バブル崩壊後10数年たっているにもかかわらず、いまだにバブル以前の常識で暮らしている人が多い。そして再びバブルの神風が吹くことを、耐え忍んで待っているようだ。

 こういう人達は、失われた10数年の間に、はっきりと負け組に組み込まれてしまった。やり方を変えてゆかない限り、泥沼の中をもがきながら地獄に堕ちてゆくしかないだろう。

 経営者にしても、一般の生活者にしても、人生の方法論を根本的に変えねばならない時代に至っている。今までの常識を疑ってかからねばならないのだ。

 たとえば、「寄らば大樹の蔭」ということで、大企業がなんでも良いと思われていた時期があった。ところが、バブル以降、多くの大企業はバブルの後始末に追われ、リストラをくり返しながら弱ってきた。

 また、土地さえ持っていれば、打ち出の小槌(こづち)でいくらでも借金ができ、なんでもできると考えられていた。ところがそんな幻想は、バブル以後の全国的な地価の暴落で、微塵(みじん)にも打ち砕かれてしまった。「スーパーもやっている不動産屋」ダイエーの破産はそれを端的に象徴している。

 失われた10数年を取り戻すために、ITこそが、新しい技術だと錯覚した人も多かった。しかし、これもNTTやソフトバンクをはじめ、2000年バブルでコテンパンに叩きつぶされ、新しい方向を見出したとはいえなかった。そしていまだにこの亡霊に取りつかれている人も多い。

 政府・日銀官僚は、このように困っている既成勢力をなんとか助けようと、0%金利でカネをバラまき、再びバブルを起こそうとしている。それに乗ろうとする人も増えてはいるが、果たしてどうなるであろうか。私は、このミニバブルも遅かれ早かれ、外的ショックによってパチンとつぶれると視ている。

 しかし一方で、この失われた10数年の間に、まったく新しい経営方法を模索してきた、一群の経営者がいる。

 私は、過去20数年間、ファンドマネージャーとして日本企業の調査と投資をしている間、90年バブル崩壊以降、新しい経営スタイルを身につけた企業が登場してきたことに気がついた。その企業群の経営スタイルは、私の考えている経営原則とも良く合致し、今までの日本型経営に私は辟易(へきえき)としていただけに、新鮮な驚きを私に与えた。

 その企業群を調査・検討しながら、私自身の経営理論も研鑽(けんさん)してきた。

 90年以降、私自身、日本株投資から足を洗ってしまってもよかったのだが、バブル崩壊の瓦礫(がれき)の中から、新しいタイプの企業群が続々と登場してくるにつれ、「おや、日本社会も捨てたものではないな」と思うようになってきたのである。

 そのような企業というのは、本文の中でもいくつかの例として挙げられている、SFCG(旧商工ファンド)、サンマルク、ドッドウエルBMS、アルビス等の各企業である。これらの企業群は、まさしく時代を画する日本企業となってきた。

 どのように画期的な経営であったのかということは、本文に譲るとして、やはり彼らが存立できたひとつの理由はオーナー企業だったからであろう。

 官僚化した大企業が二進(にっち)も三進(さっち)もいかなくなる中で、小さなオーナー企業だったからこそ、斬新な経営アイデアを実行してこれたのであろう。いわば時代の寵児(ちょうじ)としてこれらの企業群は登場してきた。私にとっても、日本社会に絶望する必要もなく、これらの企業の揺籃期(ようらんき)に立ち会うことができたのは、きわめて幸運だったといえよう。つまり、時代がわれわれを呼んでいたのであった。

 私は、平成デフレ時代がまだまだ続くと視ている。一時的な景気回復はあるとしても、再び不況が襲ってきた時、一時的なカンフル剤は元(もく)の木阿弥(もくあみ)に戻ってしまうだろう。

 そのような中で勝ち残る企業となるためには、私が提起した8つの条件になんらかの形で関わらない限り、とうてい難しいことになろう。とはいえ八方ふさがりではないのだ。出口は明らかに見えてはいる。問題は出口から出てゆくつもりの有無である。

 本文の例にもみられるように、やはりこのオーナーの意志というものが、勝ち残る企業にとって決定的だといいうる。そういう意味で、官僚化した大企業には明日がなく、創業したばかりの中小企業の方が、明るい未来に輝いているのだろう。だからこそ、下克上(げこくじょう)の世界が、今、開けているのである。時代は変わってしまったのだ。

 ファンドマネージャーとしての私の投資スタイルは、一風変わっている。巷(ちまた)の噂や株屋の囁(ささや)き、チャートなどからでは動かない。時代に即したまともな経営をしている企業に投資をするという戦略で運用している。それだけに、8つの条件に見合う経営をしている企業を捜すことに、血眼(ちまなこ)となるわけだ。

 幸いにも、日本でそういう企業が皆無ではないということは、私にとっても、日本社会にとっても良かったことだった。

 しかし、情況がこうなってきた以上は、私が選んだ企業群が、これからの日本企業の主流となってゆこう。いわば、それが日本の運命であり、また、そうなることによって、日本の運命は開けてゆこう。

 そうなれば、私のポートフォリオは大儲けとなるが、果たしてそうは問屋が卸してくれるかどうか。私自身も興味津々である。ひとえに私の期待する企業群の活躍如何(いかん)にかかっている。

 私の予測は、いつもカッサンドラ(※ギリシア神話に登場する悲劇の予言者)の予言になるが、今回の本書はノアの箱船になっている。小船ではあるが、これに乗り込めば、どのような洪水が来ようと、まきこまれることはないだろう。それだけは大船に乗った気持ちでいればいい。

 私は、色々な人からノアの箱船をつくるように頼まれている。日本の将来がかなり危ないことを良く認知している人にとっては、当然なことであろう。私も努めてその期待に応えようと刻苦(こっく)している。

 たしかに、ファンドもそのような対応の一貫ではあるが、本書も人々の期待に対する解答の一つになると、私は認識している。本書に示されている8つの手法を方法論的に駆使すれば、将来どのようなことが起ころうと、こわくはないであろう。但し、洪水の前で足が竦(すく)んでしまってはどうしようもないけれども。

 キャッシュフロー(※カネ回り)というものはおもしろいもので、ある特定のキャッシュフローに気をつけていると、売上を増やさなくても、自然にカネが滲(にじ)み出てきて、利益が増えてくる。たとえば、在庫を減らしたり、売掛金の回収を早めるだけで利益が出てくるのだ。

 こういうことを識(し)らずに、貧乏暇なしで売上にばかり注力している経営者が多い。そして、けっこう、損を出す売上に必死になってすがっているケースが多い。

 そういう人は、少し売上を減らしてしまえば良いのだ。すると、けっこう経営が楽になってくるはずだ。

 これがキャッシュフロー経営の真髄(しんずい)だが、これを守っていれば、おのずから、カネが自社の中から滲(にじ)み出てくる。売上ばかりが利益の源泉ではない。このような経営の原則を守る企業が、勝ち残ってゆくこととなろう。

2006年 大雪 ニューヨークにて
大竹愼一
「勝つ企業」の条件 目 次

 

   まえがき

序 章 「2割の勝ち組」と「8割の負け組」に分かれる

   小さな企業が大企業に勝てる時代

   重要なのは個別の企業の戦略

   オーナー経営者の時代

第一章 私の企業を見る眼

  一 「経営」と「投資」は同じ

     「経営」と「投資」は表裏一体のもの

      株式会社の原点

  二 経営は「額」でなく「率」で見る

     投資したおカネが何%で回っているか

     経営者にとって大事な数値

      一定の比率を守って経営する

  三 継続的に成長できるか

     本当の「成長」とは

     ヒット商品の宿命

     成長力の高い会社は負け組になる確率が高い

  四 長距離を走れるか

     長距離を走るには「水」が必要

     CEO(最高経営責任者)とCFO(最高財務責任者)のコンビ

  五 勝てる場所で戦う

     戦わずして勝つ

     相手のミスで勝つ

  六 デフレはそう簡単に終わらない

     「自然のマーケット」が経済を決める

     ストックのインフレがまだ均衡化されていない

     勝ち組企業と負け組企業に選別される

     良い会社と買える会社は違う

     大竹愼一の企業を見る眼 まとめ



第二章 [条件一]売りが強い

     品質がいいだけでは売れない

     顧客の立場に立つ

     「ご用聞き」に徹する

     売りの強い会社

     社長がやるべきトップセールス

     富山の薬売り

     アフターサービスで売る

     中間層が崩壊する

     顧客の多極化と個性化

     少し上を狙う戦略

     高級化と顧客囲い込み

     人間の欲望は複雑である

     マル貧を掴まえるポイント

     新しい卸「ボランタリーホールセール」 



第三章 [条件二]他人がやらないことをやる

     人の真似では儲からない

     世にないことをやる

     飽和したマーケットに他社と違うものを出す

     3つのコストを一定水準に抑え込む

     人がやらないところで勝つ

     同族経営からの脱却



第四章 [条件三]M&A(企業の合併・買収)がうまい

     M&A(企業の合併・買収)が本格的に始まる

      M&Aはまず価格ありき

     経営者にとって重要なROI(投資利益率)の考え方

     日本のM&Aはまだ石器時代

     優れたM&A戦略

     ライバル会社をM&Aする

     会社の値段の出し方

     ブックバリュー(簿価)の見方

     債券・株式・金利の関係

     合併比率の決め方

     M&Aの買収資金

     意味のないM&Aはやらない

     変動する資本コスト

     資本コストに敏感になろう



第五章 [条件四]マーケットをつくれる

     既存のマーケットが崩壊していく

     得意なものに特化してマーケットをつくる

     誰も手を出さないマーケットに挑戦

     古いマーケットを活性化する

     既存のネットワークを利用する

     証券業でのマーケット・メーカー




第六章 [条件五]アメリカで強い

     新しいものを正当に評価できない日本

     日本へ逆上陸する

     閉鎖的な業界に風穴をあける

     最先端医療国アメリカで認められる意味

     相手に納得してもらうことが大事



第七章 [条件六]社長が戦略と計数に強い

     社長に必須の戦略と計数

     BSはPLよりも先に動く

     頼りになるCFO(最高財務責任者)をもっているか

     経営数値を守る経営

     ロジックに強くなければならない

     社長は大衆の意見に流されてはいけない

     歴史を知っている経営者は強い



第八章 [条件七]CROA(総資産キャッシュフロー率)が高い

     経営を評価するモノサシ

     投下資本に対する利回り

     資産は財産ではない

     儲かるための2つの方法

     日本株の投資基準

      CROAを上げていく経営

     私のバランスシートの見方


第九章 [条件八]損切りができる

     固定費をどれだけ流動化できるか

     捨て去ることはいつでも大事

     損切りできる経営者は評価できる

     経営者がもつべき発想

     在庫をもたないモノづくり

     利益が出ているうちに切る

     得意なものに集中する

     何でもかんでも囲い込まない

     頼まれた仕事が成功する


最終章 経営者がこれから考えるべきこと

     大きな流れを見る

     後継者を育てる必要はない

     組織営業などは迷信だ

     ミッション(使命)をもつ

     株式公開のメリット・デメリット

     中国が抱える問題

     中国とどうつきあうか

     会社をチェックする仕組み

     「内規」を有効に使う

     今後、衰退する産業・伸びる産業

     日本の進むであろう方向

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「勝つ企業」の条件 机上版
●すべての業界で、新・旧入替え戦がはじまる !  極端に「儲ける会社」と「ダメになっていく会社」に分かれるなか、《8つの経営手法》を身につけた企業が、大競争に勝ち残る。
●徹底した現場主義で、今まで全業界1,000社以上の企業を調査した著者
 が、いま〈社長として
備えるべき8つの戦略〉を緊急提言
                ■本文総ページ数342ページ
                ■本体サイズ A5判 150mm×210mm
                ■美装ケース入り 
                ■表紙 クロス(布) 
「勝つ企業」の条件 著者について
 
大竹愼一(おおたけしんいち)氏について
  (オオタケ・ウリザール&Co.代表取締役)

 欧米で20年以上、第一線で活躍する辣腕ファンドマネージャー。

 これまでに、訪問した企業は、延べ一千社を超え、一年を通して、日本・アメリカ・ヨーロッパの企業を自ら訪ね、徹底した現場主義で独自の調査をおこなう。

 日本人としては珍しいバリュー株投資スタイルで、1984年以来、成長株投資よりもはるかに高い成績を上げ続けている。その傍ら、日本の経営者に請われて企業のコンサルティングもおこなっている。その経営を見る確かな眼に、上場企業から中小企業の経営者まで、日本全国に数多くの信奉者をもつ。

 一橋大学大学院修了後、金融経済研究所を経て、ドイツ・ケルン大学へ留学。帰国後、野村総合研究所でエコノミストとして活躍した後、ロンドンのチェースインヴェスターズでファンドマネージャーとなり、抜群の成績を上げる。同時に、ロンドン・スクールオブエコノミックスで経済発展論を学ぶ。

 その後、AIGグローバルインヴェスターズにヘッドハンティングされ、ロンドンからニューヨークへ活動拠点を移す。1989年には独立を果たし、オオタケ・ウリザール&コーポレーションをニューヨーク郊外に設立し、代表取締役に就任。独立系ファンドマネージャーとして、現在に至る。

 主な著書は、「欲望国家中国の没落」(ビジネス社)
         「日経4000円時代が来る」(フォレスト出版)
         「勝つ投資負ける投資」(フォレスト出版)
         「キャッシュフローで会社を強くする」(フォレスト出版)
         「おカネの法則」(日本経営合理化協会出版局)  など多数。

 その他、
 経済予測と投資情報を月2回FAX通信する「大竹愼一投資レター」
                 (Samanta-bhadra Capital Research Co.,Ltd)
 勝ち組企業の事業戦略を解き明かす「大竹愼一の戦略レポート」
                        (日本経営合理化協会出版局)を主幹。


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