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「成功の実現」冒頭より 皆さんごきげんよう、天風であります。 あえてお尋ねするようですが、皆さんは時にはこういうことをとっくりと考えたことがあるかしらん。 私いつもね、多くの人々の日々の生活の状態をみるたびに、こうした人生問題を果たして真剣に考えているのかしらんとしみじみ思われる。もっとも、そういう質問がすでに滑稽だと思われるかもしれませんなあ。 何がなし、もう後から後から追いまくられるような、忙しいといおうか目まぐるしいといおうか、形容もできない日々に生きていると、たとえ時々は考えられても、真剣に取り組んで、とっくりと考えるような余裕なんかありゃしませんよ、と言う人が百人に九十九人でしょうね。 ですから平ったい話が、幸福なんてものは強いていえば一つの想像のようなもので、なかなか思うように我がものにならない。 幸福にはなりたい、幸福でありたいと考えながら、幸福なんてことは、そう棚の上の物を下におろすようなわけにはいきゃしないよと、なかば諦めてしまったような断定をしている人がどうも多いようですなあ。 またなかには、ただもう幸福になりたい一心で、がむしゃらに働いて、わき目もふらず馬車馬みたいに、一体全体何のために生きているのかしらんと思うような、気の毒というか少しも余裕のある生活をしてない人がいますねえ。 で、そういう人はそういう人で理屈があって、「いやあ、こうやっていればいつかは幸福になるだろう」と。ちょうど昔のイロハ歌留多にあった「犬も歩けば棒に当たる」と、ああいうふうな気持ちなんだ。けれど、幸福はそういうふうな状態で転がり込んでくるものじゃないんだな。…以下省略 |
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