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中村天風成功哲学シリーズ

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中小企業が強いブランド力を持つ経営

小さな企業でも、価格競争と無縁の「強いブランド力」を発揮する具体戦略を提示。高くても売れる〈価値のつけ方〉、顧客が飛びつく〈価値の売り方〉…、ブランド戦略の第一人者が、“価値づくり”にマトを絞り、20の戦略視点としてまとめた注目の書。

著者 酒井光雄(さかい みつお)
形態 菊判 225mm×152mm
本文448ページ
発行 2011年12月13日
ISBN ISBN978-4-89101-303-5
  在庫状況 一般価格 会員価格
机上版 在庫→ 有 15,750円(税込) 14,175円(税込)
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本書の概要

書籍カバー写真
  • 小さな企業でも、価格競争を脱し「強いブランド力」を
    発揮できる20の具体戦略を提示した注目の書!

  • 顧客が飛びつく〈こだわり価値〉、手間やコストを付加
    価値に変える〈7つのプラスα要素〉、六感に訴求する
    〈感情価値〉、価格で比較されない〈感動の売り方〉…

  • ブランド戦略の第一人者が、“付加価値”にマトを絞り、
    自社の商品・サービスを第一級のブランドに高めていく
    “20の戦略視点”を、中小企業経営者のために公開!
◎本文総ページ数448ページ
◎ 菊判 ( 225mm×152mm )
◎上製本(ウレタン内包特別装)


目次

序章 はじめに
企業に必要なのは収益を確保できるブランド力である
1章 今なぜ、ブランド力を持つ経営か

1.本物の付加価値がなければ生き残れない
ブランド力とは付加価値の積み重ね
付加価値が高いとはどういうことか

2.「効率をあげる」ことは、本質的に「低価格競争」と同じ
生産性向上で高収益を上げることはできない
スペックや数値に本質的な価値は無い

3.本物の付加価値づくり経営を実践せよ
付加価値をもたらす5つの因子
中小企業は、付加価値のアピール力をつけよ
今日から独自の付加価値づくりを開始しよう

2章 価値を売る経営の基本

1.付加価値を売るための前提条件
市場と強みづくりは一対

2.絞り込みで自社の土俵を作り出す
市場を絞り込んで成功した企業@
市場を絞り込んで成功した企業A
市場を絞り込むには、顧客を絞り込む
顧客と商品を絞り込めば新たな事業が生まれる

3章 強いブランド力を持つ 「つくる領域」の付加価値10の視点

戦略視点1 プラスαの要素を加え
7つのプラスα要素
@ あえて手間を掛け、その手間をアピールする
A 地元の資源を有効に生かし、自社商品の魅力に変換する
B 「ツマ」にこだわる
C 自社のノウハウを、新たな事業分野で開花させる
D 既製品をオンリーワンに変える
E 必要悪を独自の魅力に変える
F 需要よりも少なくつくり、売れ残りを出さない


戦略視点2 こだわりを見える化する
高品質性や素晴らしさは、伝わってこそ価値になる
@ 「映像にすることで見える化」する
A 「産地を見える化」する
B 「清潔な最新設備の製造ラインを見える化」する
C 「原材料や製造プロセスを見える化」する


戦略視点3 デザインで抜きん出る
商品の成熟度によってセールスポイントは変化する
@ デザイン性が重視される商品領域で強みを発揮する
A 事業そのものを見直し、現代的にデザイン化させて展開する
B 外部のデザイナーとタイアップしてデザイン化する


戦略視点4 既にブランド力を備えた企業と組む
小さくても大と組める戦略
@ 希少性と付加価値を持つ老舗ブランドと提携する
A 自社ブランドと提携を使い分ける
B センスに長けた企業と提携する


戦略視点5 「入れ物」にこだわる
「入れ物」が悪いと本体の足も引っ張る
@ オリジナル容器で、自社ブランドをアピールする
A 入れ物の付加価値化をはかり再利用してもらう
B 本体でなく、周辺商品で収益を上げる


戦略視点6 時間を付加価値に変える
時間を分解すると付加価値化できる
@ 歴史的概念を取り入れる
A 手間ひま概念を取り入れる
B 長期保障概念を取り入れる
C 費用対効果概念を取り入れる
D 劣化防止概念を取り入れる
E 老化防止概念を取り入れる
F 相続価値概念を取り入れる
G 記憶・思い出概念を取り入れる

戦略視点7 業界の概念を破り、新たな値づけをする
価格は商品カテゴリーを分類させる切り札
@ ライフスタイル型商品を10倍価格差で投入
A 商品全体をデザイン化した価格を設定する
B 売場と売り方別に商品をつくり価格設定する

戦略視点8 生活彩り品とギフトの両方を想定する
中小企業は生活必需品に手を出すな
@ 生活彩り品は「自家用の非日常品」になれる商品を開発する
A ギフトは希少性を売りにして「知る人ぞ知る」商品価値をつくる
B 生活者の購入心理と容認される価格帯を見きわめる

戦略視点9 六感に訴えかけて、価値を生み出す
理屈抜きに魅了する本能的な魅力
@ 視覚に訴える
A 聴覚に訴える
B 触覚に訴える
C 味覚に訴える
D 嗅覚に訴える
E 第6感(感覚)に訴える

戦略視点10 顧客が共感・共鳴する要素を打ち出す
成熟社会特有の付加価値
@ 地球環境にやさしい要素
A 省エネルギー要素
B 社会貢献性の要素
C ユーザー目線の要素
D つくり手の信念やこだわりの要素


4章 強いブランド力を持つ 「売る領域」における付加価値10の視点

戦略視点11 経験や文化をあわせて販売する
マスメディアによる訴求には限界がある
@ 商品を楽しむための、居心地のよい場所を用意する
A 経験したくなる商品情報や商品文化情報を提供する
B 体験を提供する
C 誰かの経験を自社の評価に応用する


戦略視点12 顧客の側から動きたくなる要素を組み込む
売れない商品は価格情報しかない
@ コンテンツが豊富で、読みたくなるメルマガやDMを制作している
A 顧客の取引履歴をコミュニケーションに反映している
B あえて数量を限定した商品・サービス
C 自社の信者を探し出して、彼らの力を借りる
D 担当者の顔が見える

戦略視点13 顧客接点にこだわる
賢い企業ほど顧客接点にこだわる
@ 商品と共に他の顧客と交流できる場所をつくる
A 企業内にランクアップ企業を作り、魅力を高めながら顧客単価を向上する
B お得意様専用の窓口・鍵・入口・駐車場…などを用意して満足度を最大化する
C 特別な顧客であることをアピールできるようにする

戦略視点14 「知る人ぞ知る存在」になる
取扱店によって商品価値は上下する
@ 安売りをしなくても顧客が集まって売れていく場所
A 全国的にファンが生まれやすい場所
B そこに行かないと買えない場所
C 価格から売り方まで、全て自分たちで管理できる場所
D テナントの入店基準が厳しく信頼できる場所
E 特定の顧客を対象にしている場所

戦略視点15 絶えず独自の情報価値を組み込む
一次機能の情報は陳腐化が速い
@ 人に話したくなる情報がある
A 知っている人が少ないので、贈り物に選びたくなる情報価値がある
B 人にプレゼントすると、自分の評価が上がる要素を持つ
C もらった人が、また他の人にプレゼントしたくなるリピート性がある
D 理にかなった価格と容量である
E ブログやSNSでの話題づくりに向いている

戦略視点16 絶えず報道される、情報連鎖を働きかける
情報連鎖を起こさなければ付加価値にならない
@ 「へ〜」「ほう〜」「ホント?」の要素があると、取材がやって来る
A マスメディアの情報は活字から電波に広がることを踏まえる
B マスメディアは必ずネットの情報を確認する
C HP上の情報はメディア向けと生活者向けの両者を踏まえる

戦略視点17 新たな販売体制で強みを発揮する
量を売ろうとする経営手法から脱却せよ
@ 新しいビジネスの仕組みをつくり、独自の営業方法を構築する
A 販売拠点を持って、販売ノウハウを蓄積する
B 商品・売り場・販売方法を三位一体に統一して、自社の価値を最大化する

戦略視点18 徹底的に顧客の視点で対応する
大手企業に優るための最強の武器
@ アフターサービスの管理体制で独自の優位性を発揮する
A 自社の安心と信頼性を売る

戦略視点19 継続購入してもらえる関係を確立する
新規開拓ではなく、新規顧客を紹介してもらう仕組みづくり
@ 顧客になってほしい人に、常連顧客になってもらう
A 継続購入してもらえる機会を可能な限り抽出し、需要を喚起する
B 常連顧客には、利用頻度別にサービスレベルを高度化していく

戦略視点20 この企業から買って良かったという魅力をつくる
感動や感激は、機能や効能を超える付加価値
@ 受けた恩義を石に刻む企業
A 顧客の質が高く、顧客自身が顧客であることを誇れる企業
B 経営者の顔が見える企業
C 志が高い企業
D 経営者と社員が輝いている企業

5章 戦略構築編

強いブランド力を持つための付加価値づくり戦略シート

経営者は、自社の戦略を脳みそから汗が噴き出すまで考え抜け
戦略シート1〜20

著者紹介
奥付

まえがき

 いま企業に必要なのは、収益を確保できるブランド力である

 本書は、中小企業が「ブランド力を持つ」ための具体戦略について緊急にまとめた、経営者のための実務書である。本書を発刊した最大の理由、それは日本を取り巻く環境が大きく変わってきていることにある。

  家電業界の動向を見れば、その激変ぶりが分かる。日本の家電メーカー各社は卓越した技術力を発揮し、量産効果によって安くて優れた製品を生み出し、世界各国に輸出してメイド・イン・ジャパンの力を誇示してきた。

  中でもテレビは、1953年にシャープが国産初の製品を発売して以来、自動車と並んで「三種の神器」と称され、長きにわたって生活者に愛され、家電メーカーにとって稼ぎ頭であり、花形商品だった。

  そのテレビ事業が、国内生産ではもはや利益が出せず、撤退するかどうかという岐路に立たされている。量産効果と生産効率のアップよりも販売価格の下落の方が速く、いくらコストダウンをしても追いつかないという事態が起きているのだ。

  これは、単に家電メーカーや大企業の問題ではない。販売価格が維持できないのは、多くの企業が直面している現実の問題だ。

  高齢化と人口減少が進む中、新興国からの安い輸入品や世界的なデフレ傾向により、販売価格の下落が止まらない。さらに円高の追い討ちにより、これまでの成功セオリーや経営手法が通用しない時代に突入してしまっているのだ。

  もし貴社が収益をあげる方法として、コストダウンや生産性の向上、数値重視の技術力、企画・開発力、あるいは販売力の向上、取引条件の見直しなどが議論されているなら、ドロ沼の価格競争を抜けることはまず不可能だろう。

  事実、テレビは最高度の生産効率を誇る日本の工場で生産され、卓越した技術を惜しみなく投入し、より大型化や表示性能のアップ、3D技術や他の機器との連携機能、超省電力化など、新機能を次々に加えたにも関わらず、価格の下落が止まらなかった。

  いまや、新機能盛りだくさんの大画面テレビの販売価格は、ブランド物のハンドバッグよりも安く、しかも赤字に陥っている。これでは、テレビ事業が「成立しなくなる」と言ってもよいだろう。

  重要なことは、「付加価値」をつけるためとして、新機能を色々と加えても、価格の下落が止まらないという事実だ。詳しくは本書で解説するが、最先端のハイテク製品よりも、職人の手作業による皮革製品の方が、「価格下落に強い何か≠ェある」ということに気づくことだ。

  この逆境の中、すべての日本企業が大苦戦している訳ではない。インターネットやIT系で驚くほど急成長している企業もあるが、そうした企業以外でも、むしろ、不思議なくらい「慌てず騒がずにゆっくりと商売している」のに、価格の決定権を持って確実に高収益を上げ続けている企業がある。

  彼らは悠々自適に、昔ながらの古い機械でつくっていたり、手作業でモノづくりしていたりする。もっと売れるのに決まった量しかつくらなかったり、コストのかかる対面販売を行い、時間もかかるのに箱入れや包装していたりする。

  これらは、業績を伸ばす手法として考えられてきた、生産性の向上、大量生産・大量販売、流通の効率化、ムダの排除…といった経営手法とは相反することばかりだ。しかし、実際に彼らは苦境にあえぐ多くの企業を尻目に、マイペースで豊かな経営を行い、価格競争することもなく高収益をあげている。

  こうした豊かな経営を行っている企業の共通点を示すとすれば、それは価格が安いからとか、便利だからとか、高機能だから選ばれているのではなく、むしろ「好きだから」といった特別な感情によって選ばれている点だ。企業にとってぜひとも欲しいこの力とは、「ブランド力」である。

  ブランドとは「付加価値」であり、収益の源泉である。
  逆に言えば、付加価値がないもの、収益を生み出さないものはブランドとは言わない。いかに世界に名前が知れ渡っていようと、利益にならないならブランドとして価値はない。それは単なるマークに過ぎず、値札程度の価値しかない。

  日本の企業がブランドづくりに対して非常に弱いのがこの点にある。有名になることと、真のブランドとの違いを理解できていない企業が多く、マスメディアを使って「名前」を売り、有名になればブランドになると考えている。だが、付加価値がないものは決してブランドにはならない。

  ブランド力は、熱烈に支持してくれる顧客を創り、価格競争と決別するための価値であり、企業に高収益を安定的にもたらすための企業資源だ。ブランド力とは決して、靴やカバンなどのヨーロッパの高級ブランド品だけのものではなく、「付加価値づくり」の積み重ねによってつくっていくことができる資源であり、その大半は、中小企業に有利なことが多い。

  私は、企業のブランド戦略をはじめとする経営とマーケティングを専門にしているが、今ほど経営に「ブランド力」が必要な時代はないと感じている。それは、ブランド力だけが、価格下落に真に対抗しうる唯一の資源だからだ。

  一方で今ほど日本の中小企業にとって「ブランド力」を持つことが容易な時代もないと感じている。それは、日本の市場が本当の意味で成熟期を迎え、製品の持つ一次的な価値のみならず、様々な付加価値に対して生活者が理解と愛着を示し、対価を支払う環境が整ってきているからだ。

  私は、長年のコンサルティング経験から、ブランド力を持つには、まったく新しいことを一から行うよりも、既存の自社商品・サービス、または売り方に付加価値づけをしていくことの方が、現実的かつ速いと考えている。

  本書では、こうした実務ノウハウを元にして、ブランドをつくる最も効果的な付加価値づくりについて、メーカー、加工業、卸、小売、住宅、サービス…など、各業界で利用しやすいよう、「つくる領域」と「売る領域」に分け、合計20の戦略視点としてまとめあげた。どの戦略視点についても、できるだけ分かりやすく、ご理解いただきやすいよう事例を豊富に交えて解説した。

  また、巻末には、自社の戦略をまとめていただくための戦略策定用のシートも併せてご用意した。単なる知識ではなく、自社の打ち手を明確に決め、事業の進むべき方向性を決めていただくための、ロードマップとなるシートである。このシートがまとまれば、必ずや付加価値づくりに成功し、ブランド力を持てるようになると自負している。

本書は、
  「販売価格が維持できない」
  「小売からの値下げ圧力に苦しんでいる」
  「利益率が極めて低い」
  「社員の働きに報いられる仕組みが欲しい」
  「企業として自信と誇りを取り戻したい」
  「有能な人材が、ぜひ入社したいと門戸を叩いてくれるような企業になりたい」
  「自社のブランド力を高め、世界にアピールできる企業に脱皮したい」
と考える経営者を対象にしている。

 厳しくまた激動する経営環境にあっても高収益性を確保し、経営者に自信と誇り、そして夢が溢れる経営に邁進していただくために、本書を書き下ろした。
  経営者の方々に少しでも本書がお役に立てば本望だ。

  平成23年 11月吉日

酒井 光雄

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