一度しかない人生を生き甲斐あるものにする〈仏教70の教え〉
道元の教えから仏教の真髄を説く西嶋老師が、〈自暴自棄〉〈苦しみ〉〈迷い〉〈欲望〉〈病い〉〈宿命〉〈原因結果〉〈こだわり〉〈直感〉〈忍耐〉〈決断〉〈生き死に〉〈善悪〉等、70項目に及ぶ人生問題をわかりやすく解き明かし、健康で心豊かに生きるための「心のあり方」と「体の整え方」を明快に示す書。
| 著者 | 西嶋和夫(にしじまかずお) |
|---|---|
| 形態 | A5判 (15cmX21cm)本文436ページ |
| 発行 | 2010年12月24日 |
| ISBN | 978-4-89101-292-2 |
| 在庫状況 | 一般価格 | 会員価格 | |
|---|---|---|---|
| 机上版 | 在庫→ 有 | 10,290円(税込) | 9,240円(税込) |
| 皮革版 | 在庫→ 完売 | 12,600円(税込) | 11,130円(税込) |
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序 章 仏教との出会い ──この世の真実を求めて
この世の真実を求めて/太平洋戦争が勃発、満州へ/ |
一、苦しみの正体 二、人間の値打ち 三、欲望とこだわり 四、原因と結果 五、正しさとは 六、幸福に生きる 八、仏教と無 九、坐禅の世界 十、現実の肯定 |
一、人間が正しく幸福に生きるには |
一、坐禅をするために必要なもの 巻末資料「普観坐禅儀」現代語訳 |
人生を生きていくうえで、幸福を願わない人はおりません。
しかし、人間の幸福とはどのようなものかと問われると、人によってお金だ、名誉だ、健康だ、というように、答えは千差万別です。どうして答えが人それぞれなのかというと、この問いは、人間にとっての絶対の真理を問うものであり、たいへんな難問であるからです。
そういう意味では、わたしたち人間は地球上に存在して以来、ずっとその答えを求め続けてきたといっても過言ではありません。それは、二千数百年前にインドで生まれた釈尊も、一生をかけてその答えを追究されたわけです。
釈尊は八十歳になられる頃に、ある旅の途中で一人の信者から供養を受けた食べ物が原因で激しい下痢を起こされて亡くなられました。いよいよ釈尊の息が絶えようとしているときに、釈尊の身近でお世話していたアーナンダ(阿難陀)という若い弟子が「私はまだあなたから十分な教えをいただいていません。それなのに、あなたが亡くなったら私はどうすればいいのでしょうか」と言って、とても悲しんで泣いたという話が伝えられています。
そのとき釈尊は、「私が死んだ後も二つのものを頼りに生きなさい。一つは〈自分自身〉、もう一つは〈法〉」と答えたと言われています。「法」というのは「釈尊の教え」という意味もありますが、ここでは「現実の世界」という意味にとったほうがいいでしょう。つまり、釈尊は死の床で泣き悲しんでいる弟子アーナンダに向かって「〈自分自身〉と〈現実の世界〉を頼りにして生きなさい」と教えられたのです。このことは人間の幸福を考える上でとても大切な意味を含んでいます。
多くの人が誤解していることに、仏教はあの世で人間が成仏することを説くものと理解されていますが、実は釈尊は人間が死んだあとのことは説いておられません。あくまでも、生きているあいだは主体性を大事にして、各人が個人の責任において人生を生きなければならないということをお説きになったのです。
また、釈尊はお生まれになったときに「天上天下唯我独尊()」と言われたと伝えられていますが、神でなく人間であった釈尊がいくら天才的な頭脳の持ち主だったとはいえ、生まれてすぐにそのようなことをおっしゃったとは信じがたい。そうではなく、この言葉は釈尊の教えを凝縮したものと理解すれば、「天上天下唯我独尊」とは「自分はこの果てしない宇宙の中でたった一人しかいない。だから、自分に自信をもって生きよ」という、釈尊の教えなのです。
言い換えれば、「人からどう言われようがやる!」という意気込みで、自分の人生を一所懸命磨き上げないと生きた甲斐がないということです。これは男の人でも女の人でも同じです。
他人の様子を見ながら、人が褒めるからやろうとか、人に悪口を言われそうだからやめようというふうな生き方は、つまらない話で、そういう生き方をすれば、自分の人生がなくなってしまいます。だから、自分だけの人生の道を見つけることが、幸福な生き方なのです。
世間では、仲間はずれになりたくないので、端の様子を見ながら、ウロウロと主流にくっついていくという生き方が普通ですが、そういう生き方では生きていてもつまらない。せっかく人間として生まれてきたのだから、「俺はこれで行くんだ」「私の道はこれなんだ」という自信をもって、堂々と生きるべきであるというのが釈尊の教えなのです。
ここでひとつ大事なことは、幸福な生き方とは、心のもち方だけの問題ではないということです。そもそも、人間というのは心と体が一つになっていないと行動できません。心の中で、いくら「俺はこれをやりたい」「私はこうしたい」と強く思っても、心と体が一つになっていなければ、現実に体が動かない。そのことに釈尊が二千数百年前に気づかれたのです。
ですから、人生において自分がやりたいと思うことができるようになるためには、心と体をバランスさせる必要があるのです。そのために「坐禅」という修行法があるのです。
坐禅とは、富士登山にたとえると、麓から一歩一歩登るのではなく、ヘリコプターに乗っていっぺんに富士山の頂上に行ってしまうことです。つまり、一瞬のうちに真実に到達する方法なのです。
坐禅がそのような心身統一のための画期的な方法であったために、理屈を一つ一つ積み上げていく西洋思想ではどうにも説明がつかず、それが仏教思想が誤って解釈されることになったのですが、いずれにせよ、この世の絶対の真理に気づかれたのが釈尊なのです。
本書は、釈尊の本当の教えを中国で学んで日本に伝えられた道元禅師の『正法眼蔵』の中から、わたしたちの人生問題を解き明かすキーワードを七十項目選び出し、仏教の見方から、人間の幸福な生き方を述べていきます。本来、仏教は心の安定を説くだけでなく、体の安定も重視するので、できれば、みなさんの生活の中に坐禅を取り入れていただきたい。そして、坐禅とともに幸福な人生を歩まれる方が一人でも増えるならば、私にとってこれ以上の喜びはありません。
2010年11月吉日
西嶋 和夫
| 在庫状況 | 一般価格 | 会員価格 | |
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| 机上版 | 在庫→ 有 | 10,290円(税込) | 9,240円(税込) |
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高島健一著 |
田中道信著 |
一倉定著 |